2003年10月29日(水) |
『死ぬまでにしたい10のこと』 |
アン(サラ・ポーリー)は、23歳にして2人の娘を持つ母親。 昼間は、自分が通うことなど出来ない大学で、夜の清掃アルバイトをしている。 夫のドン(スコット・スピードマン)は、ほとんど失業中で、実母(デボラ・ハリー)の家の庭にあるトレーラーで暮らしていた。 そんなある日、キッチンで倒れるアン。 検査したところ、余命2ヶ月。。。
全体的には、これはこれで、なかなか良い作りになっていたと思う。
まず、アンを演じるサラ・ポーリーが非常に良い。 何が良いって、彼女の声がメチャメチャ良い! パンフをパラパラ立ち読みしたら、↑この私の感想と同じような事がちらっと書いてあったけど、ホント、私も第一印象は彼女の「声」でした。 セリフが上手いというより、声そのものの魅力が群を抜いてる。
意外だったのが、ドンがとってもイイ人だった事。 予告を見ての私の勝手な思い込み想像では、暴力夫・酒びたり夫みたいなダメ人間を描いてたので、あんなに子煩悩でアンにも優しくて、ビックリしてしまった。 当初、こうゆうダメ夫だから「死ぬ前にせめて違う男と恋愛を」という願望かと思ってたのよね…。
ただ、アンの「他の男の人と〜」願望は理解できるものの、この恋愛部分が凄く薄かったのが残念…。 夫がかっこよくて、コインランドリーで知り合ったリー(マーク・ラファロ)の方がブサイクだったというのも個人的には、なんとなくしっくりこなくて…(~_~;) いや、かっこ悪くてもいいんです、、、惹かれる気持ちが強く分かれば。 one night loveならともかく、暫く続けるって事は、それなりに、その人を好きになる部分や愛しく思う気持ちってあると思うんだけど、2人のシーンからは、私は何も伝わってこなかったのよね…。 特に、アン⇒リーの気持ちが弱すぎる。 最後、歩き出してもう1度戻って抱き合ってキスするところなんて、映像だけとれば、とっても切ないシーンで、切ないキスで、切な過ぎて、本来なら私は凄く好きなシーンのはずなのに…。 なのに、アンの気持ちが全然伝わってこないものだから、あんな良い場面が、なんかもったいなかった。 このエピソード部分は、もっと他にもっていきようがあったはず。。。(と、思うぞ、私は)。
アンが亡くなる決定的なシーンが無かったのは、とても効果的だったと思う。 でも、ラストシーンの数々は、アンの願望夢の中なんでしょうか? それとも、本当にあんな風になっていったのかなぁ? 映画館では、結構ボーっと見てたけど、今、ふと思っちゃったよ。
リーの車の中で流れる音楽はメチャメチャ良かったです♪
一番思ったのは、「人間、死期が分かるとここまで冷静になれるの?」と…。 これ、自分が子の立場である場合と、今回のアンのように母親の立場である場合とでは随分変わるだろうし、一概に言えないかもしれないけど…。
私は幸いにも、まだ家族を亡くした事もなく、お葬式というものに出た事もない、亡くなった人を見た事もなければ、骨も見た事がない、動物も飼った事がない為ペットの死も経験がないので、「死」に対して具体的な事が全く何1つ思い浮かばない。 だから、アンの気持ちや行動も理解できるような気もするけど、、、最終的には、やっぱりよく分からない。
1つ言えるのは、もしも自分なら1人で隠し続ける事はしないと思うし、「覚悟」してても絶対に覚悟しないだろうな。
♪BGM♪〜『sugerless』by:スガシカオ
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