2003年05月21日(水) |
『ラスト・プレゼント』 |
売れないコメディアンのヨンギ(イ・ジョンジェ)と、子供洋品店を経営するジョンヨン(イ・ヨンエ)。 心の中では、互いに想いあっていながらも、擦れ違いを続けている夫婦。 ヨンギに明るい未来が開きかけた時、ジョンヨンの命は。。。
ハッキリと表現させず、観客の解釈にオマカセ部分が非常に多いんだけど、個人的には、こうゆう手法は、なかなか良いなぁと思った。
まず、夫婦の関係。 顔を合わせれば喧嘩ばかり、部屋も別々…どう見ても、もう、なが〜い間、険悪な状態が続いてるとしか思えない空気に、「この2人、どうしてこんなに仲が悪いんだろう?」と、疑問に思ってたら、、、 (以下↓少しだけネタバレスクロール) 理由は、子供なんでしょうね。 2人で、お墓参りに行くシーンが突然映って、「あ〜、子供さんが亡くなってしまったんだなぁ」と、よみとれる。 どうゆう理由で亡くなったかは、一切、語られてなかったけど、この事が原因で2人の間に溝が出来てしまったんだろうと。 私は、解釈しました。
あと、2人のなれそめ。 ケンタッキーのシーンだけど、、、 (以下↓大きなネタバレスクロール) 最後まで見てみると、あのケンタッキーでの出会いは、初対面ではなく、再会だったんだなぁと。 私は、解釈しました。
そして、ヨンギの両親との不仲。 (以下↓少しだけネタバレスクロール) 身分違いで反対されてたって事なのかなぁ…。 回想シーンを見ると、結婚前から反対されてたっぽいし。 ヨンギの家は大きな御屋敷っぽく見えたから、彼の両親からすると、ジョンヨンは嫁として相応しくないと思ったんでしょうか。 これ以外、私は理由が思いつかないけど。
↑以上のような、あいまいな部分を自分で解釈しながら、夫婦愛や家族愛(親子愛)を感じていく映画です。
私は、自分が女だから、どちらかというとジョンヨンサイドで見てしまったけど、ヨンギとの出会い〜結婚までの想いを思うと、その後におとずれた上記ネタバレスクロールに書いた夫婦仲が悪くなった理由〜現在が、とても、やるせなく切なく辛くなる。
どちらに原因があるとか、どちらが悪いとか、そうゆうのは無いと思うけど、2人のやるせない日々を見てると、その奥に隠れてる理由が決定的に分からないだけに、余計に哀しい。 結構、難しい状況設定のような気がする…主役の2人は、上手く演じてました。
イ・ヨンエは、相変わらず綺麗だったけど、いつもより歳相応というか(彼女、実年齢、結構歳いってるんだよね…)地味目な雰囲気が、逆に良かったです。 『JSA』しか知らない人からすると、意外な印象を受けるかも。 『春の日は過ぎゆく』のウンス役といい、今作といい、感情表現が難しい役が続いてるなぁ。
イ・ジョンジェは、コメディアンの部分とジョンヨンの夫の部分を、もう少し、強く演じ分けて欲しかったかも。 後半は素晴らしく良かったんだけどね。 ただ、私には『イルマーレ』のステキな王子様みたいなイメージが強いので、他のどんな役を見ても文句が…(苦笑)。
予告やチラシで見るような、「夫はしがないコメディアン、妻は余命わずか…」という事だけが全面的に大きく扱われてるわけではなく、2人の過去を絡めた、もっと深いストーリーです。 とってつけたようなストーリーとも言えなくも無いんだけどね…(苦笑)私は、素直に感動できました。
ラストに向かって進む、ジョンヨンの甘く切ない少女時代の思い出はカナリ泣ける。 ここまで誰かのことを愛せるって、愛する方も愛される方も幸せなんだろうなぁ。
♪BGM♪〜『Cafe Brasil 2』 ≪≪ 昨日の映画は『メイド・イン・マンハッタン』
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