不止
 母方の親族と聲を交わす度に、彼らと顏を合はす度に、叫び出したくなる。

 「申し譯ありませぬ。わたくしは歌人にも詩人にも學者にも實業家にも、何にも成れませんでした。」と、淡々と僕は彼らに對して言へるけれど、そろゝゝ彼らも氣付いてゐるんぢやなかろうか。僕が精一杯意地を張つて何でも無い振りをしてゐるのを承知の上で彼らは僕に接してゐるのではなかろうか。
 せめて、遊びであっても歌人として認められてゐれば彼らは僕を認めただらうか。せめて、彼等が感服するやうな學歴を身につければ彼らの態度はまう少しだけ好意的なものに變化したのではなかろうか。

 自業自得の言葉の意味は、他人に言はれるよりも深く自分で感じてる。
 何處まで行けば休んでよいのか判らぬから、後ろを振り返り振り返り走り續けてゐる。
 今の儘走り續ければ、腐つた學者か實業家にはなれるだらう。

 ゴールは既に見失った。自分で用意した道は、自分の好みの儘に捻じ曲げた所爲で進み辛くてかなわぬ。
 だが、此處には止まれぬ。
2004年04月10日(土)
AddMyEnpitu
Enpitu Union
↓僕はエンピツと此のシステムが好きなので若し僕の日記を気に入って下さったなら無料版の収益UPに御協力下さい↓