暗転 - 2001年12月31日(月) 朝10:00までに食べなきゃいけない朝食を無事に食べ、でもその後お部屋に帰ったら ジュンコが再度寝てしまった。 つられて私も寝てしまって(ダメじゃ〜ん)、次に起きたらもうお昼過ぎ。 あぶないあぶない。 今日は特に予定なしだったけど、とりあえずおばあちゃん家に行って団欒。 まさに団欒するために来てるからねぇ。ただ話しながら一緒にいることが大事。 今夜は前倒しでおせち料理を食べましょうということになっていたんだけど、お酒と一緒に 食べられるものもあった方がいいんじゃない?ということになってみんなで駅近くのSATYへ。 さすがマイカルグループだけあって、店内で「みなさまに大変ご迷惑を・・・」みたいな 放送が流れていて泣けた。 でもここのSATYは閉鎖されてないことからもわかるとおり、人は割と入っている感じ。 上から順に流して、靴下とかパンツとか、旅先で買う必要のないものを買い込んだ。 食品はすごく品揃え豊富で、広さも三鷹辺りのスーパーなんかとは桁違い。 どうまわっていいものかと迷うほど。 ピザとかお刺身とか、まさに今夜の食卓にすぐ登場させるものたちを購入して巨大スーパー でのお買い物終了。 土地の贅沢な使い方に東京じゃないところにいるということを強く感じた。 一度おばあちゃん家に帰ってから「明日は開いてないかも」というお義母さんの助言に従って、 今日のうちにお土産を買いに行くことに。 ジュンコとふたりで口々に「寒い!寒い!」と言いながら大好きな『ままどおる』を求めて 三万石(ままどおる生産元の直営店)へ。 ままどおるのためなら寒さにもきっと耐えてみせますとも! 18歳のときテラサキくんのお土産で出会って以来、私はままどおるの熱心なファン(物産展を やっていたら必ず購入する等)になったわけだけど、そんな私にとってそこは夢のような場所。 お土産の他に、去年買ってとてもおいしかったシソ昆布茶と自分用にバラ売りのままどおる& エキソンパイも購入。 うれっすぃ〜!早速今夜ホテルで食べよ。 またも「寒い!寒い!」と言いながら来た道を戻る。 途中、この辺りでは有名らしい竹細工屋さんにチラッと寄って暖をとるつもりが、暖房入って なくて無意味だった。 ここのご主人は寒くないのかしらね? 18:00少し前から既に夕食。 おせちはどこからか取り寄せたもののようで、内容物一覧表がついていたから、新しいものを 食べるごとに「これは何?」とみんなその表と照らし合わせてから食べて盛り上がった。 ジュンコは今日も快調なペースでお酒を飲んでいて「大丈夫か!?」と思ったけど、せっかく 父上と盛り上がってるのに水を差すのも悪いので黙っておく。 さて、この日の夕飯にはすごく意味深い次のようなやりとりがあったことを是非記したい。 ここの家の食卓は主に父と息子が勝手に仕事の話をしていて、女性陣は特に口をはさむこと もなくだまって聞いているというのが常なんだけど、耳が遠いおばあちゃんには余り聞こえて いないみたいで、たまに話の流れと全然違うことを口になさることがある。 とってもかわいいおばあちゃんだし、場が和むし、私にしてみればそれはむしろ大歓迎なので、 そのこと自体はいいんだけど。 そんな調子でおばあちゃんが急に「ジュンちゃん(ジュンコは意外にもおばあちゃんや母上に こう呼ばれているのだ!)の赤ちゃんが見たいねぇ」とおっしゃった時の反応について、私は とってもショックだった。 ジュン「いや、それについてはねぇ。子供は必要かね?何でいるのかね?」 母「そりゃかわいいからでしょうよ〜(福島アクセント、以下同)」 ジュン「かわいいかねぇ?」 母「そうよ〜」 ジュン「お父さんはなんで?よく二人も設けたよね」 父「・・・」 ジュン「かわいいと思えた?」 父「・・・(首をかしげる)」 母「お父さんは何もしなかったからわからないでしょうよ〜」 ジュン「やっぱりかわいくなかったんだね?」 といった調子。 そうか、ジュンコは本当に子供を見てもかわいいと思わないんだなぁ、と思うとどんどんかなし くなってきた。 しかも、ジュンコ自身が今の自分と同じ調子の父上に育てられたということは、多分、子供が 生まれても何もしないのがふつうなんだろうなぁ、と思うと・・・。 もちろん、それは圧倒的に父性の方が強く生まれついた人に共通の感覚なのかも知れない けど、「そうだろう、会社の人もみんなそう言っている」みたいなことを当たり前のように話し つづけている彼を見ていると、なんだか少しだけ思い描いていたあたたかい未来みたいな ものが、全くの幻想だったことを知らされるようで、辛かった。 そして、最近ジュンコと過ごしていて感じていた割り切れない思いというか、違和感みたいな ものはこういう感覚の不一致が原因なんだろうなぁ、と思った。私は別にそんなにはロマンチスト ではないけれど、それでもちょっとは期待していたのかも。 例えば、子供は嫌いだけど私との子供ならちょっと欲しい、みたいなことを言ってもらえるのを。 他の人よりは少し特別に扱ってもらえることを、いつしか期待してしまっていたんだと思う。 ジュンコはとても頭が良くて、文章が上手で、理論的で、何かを達成するためには努力を惜しま なくて、字がきれいで、時々優しくて、ふだんはケチだけど肝心な時には気前が良くて、常識的 で、スーツのチョイスはなかなか良くて、物事の因果関係がよくわかっていて、知り合ってだいぶ 経っても尊敬できるし、好きだけど。 だけど、彼とは目指すものが根本的に違うということがよくわかった。 泣きたかった。 その後、何を話したかは憶えていなくて、場に相応しいようになんとか小さく笑い顔をつくる のが精一杯。 今日もジュンコはつぶれてしまって、寝るとまた大変なことになるので、多少なりとも意識が あるうちに急いでホテルに移動。 今日も部屋に着くなり枕が逆なのも気にせず寝てしまった。 ![]() <今日もつぶれたジュンコ> <もしもーし> <頭が逆ですよ> 話すと思ってもいないひどいことまで言ってしまいそうだったから、起こさずボンヤリしながら 何年かぶりで紅白歌合戦を、見るともなしに最後まで見た。 ![]() <ヒマなのでこんなことしながらね〜> <鏡にうつった自分を撮影、に挑戦> <そして成功> 白組が勝って、司会のアナウンサーが泣いていた。 いつもなら「しかし泣くかね?」くらい思う場面だったかも知れないけど、こういうふうに 素直に感情を表す男の人が、やたらとすてきに見えた。 ジュンコだって感情を表さないわけじゃないけど、そもそもが色々なことを感じにくい人 なんだろう。 彼が心から感激している、お礼を言っている、酔っ払っているわけじゃないのに心から 楽しんでいる、そんな場面を私は見たことがない気がした。 そしてそれが悲しくて泣いた。 一体、何を分けあって私たちは長い時間を一緒に過ごしてきたんだろう。 なのに、どうして好きだと思ったんだろう。 今日で一年が終わった。 私の中でも何かが失われた日だった。 とても残念だけど。 色々なことが頭をまわって、全然寝付けなかった。 高校生のユリちゃんが送ってくれた無邪気で元気一杯なあけましておめでとうメールを 読んだら、つられて少し元気になった。 とてもありがたかった。 明日の午後には東京へ帰る。 それでも元気を出して、会津最後の日をできるだけ笑って過ごそう。 -
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