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 生活綴り  咲紀




2003年11月30日(日)  私は変わったんだよ?

昨日の日記の続きです。


起きるともう夕方だった。

「咲紀さん、相変わらず寝付きがいいね」

と笑いながら、顔を近づけてくる。
自然とキスをする。


「髪がぐしゃぐしゃになってるね」
といいながら私の髪を梳かす。

次は私の衣服の乱れを直す

手際よく私の世話をしていく彼を見ていると圧倒されてしまって
私は余計に押し黙ってしまう。

そんな私を見て、

「寝ぼけてるの?烏龍茶飲む?
 サントリーの烏龍茶冷やしといたから
 咲紀さん、サントリーのが一番好きでしょ?」

といいながら冷蔵庫から烏龍茶をだして手渡される。


素直に飲むと彼は満足気に微笑んでまた私の頭を撫でる。

何か言わなければと思うけど、うまく言葉がでない。


「咲紀さん、どっかいこうか?何かたべよう?」

と言われ、ハンガーに掛けられていたコートを着せてくれた。



部屋を出ると、外は雨が降っていた。
私が持ってきた傘は彼が左手に持ち、私は彼の傘の中に入る。

ちょっと意地悪そうに

「相合い傘だよね〜 覚えてる?」

と言う。
こんな時に言うなんてずるいと思うけど、頷くしかなかった




ナンバの街はもうクリスマスソングが掛かっていて
イルミネーションがとても綺麗だった。

繋いだ手は暖かくて何も考えられなかった。

・・いや、考えないようにしてたのかもしれない。


夕食は私たちがよく行ってた焼き肉屋だった。

私はお肉があんまり好きじゃない。
でも、雰囲気が好きだった。

「相変わらずお肉、食べないよねー
 本当にお肉でよかったの?」

ときく。

頷く私。



この日、私は本当に喋ることが出来なかった。

「お願いだから、前みたいに喋って。笑ってよ」

と彼は言ったが、喋ると自分が何を言い出すか分からないし
笑おう思うけど、涙と紙一重でとてもじゃないけど笑えなかった。



家に帰ると22時過ぎだった。
結構な時間を彼と過ごした。


お風呂に考えながらいろいろ考えた。

それでちょっと惨めというか滑稽な気持ちになってきた。


23才にもなって私は何をしてるんだろう?

しっかりしてると言われて育ってきた

そんな私が、
食事は全部取り分けて貰って食べ、
服の脱ぎ着までさせる。

当たり前だけど日頃は全部自分でやってることだ。

だけど、彼の前だと私は何も出来なくなる。
ただ、なすがままにまかせる。


このままだと私はダメになる。

また、自分では何も考えず、彼に依存してる癖に
依存していないふりをしながら日々を過ごしてしまう。

そんな自分にはもうこりごりだ。


お風呂から上がると、
携帯には着信を知らせるランプがついていた。

彼だった。



もう、これでいいんだ。

BBS

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