生活綴り 咲紀 |
2003年11月29日(土) 「ねぇ、咲紀さん・・・ | ||||
・・・キスしていい?」 何も言わない私に対して、 おそるおそる唇をつけてくる ただ触れるだけのキス。 反応を示さない私に対して 「どうしたら前みたいに笑ってくれるの? どうしたら前みたいに喋ってくれるの?」 そんなの私だって分からない。 ずっと無言にいる私に対して、苛立って来た彼は 今度は強引に唇を押しつける。 私には、抵抗する気なんてさらさらない。 別れた彼氏の家に理由はどうあれ一人で行き 何かあったってしょうがない。 むしろ何かがあって当たり前のような気さえする。 もしかしたら、 何かがあるのを期待して私は行ったのかもしれないとか ボーっと抱き締められながらいろいろ考えていた。 約2カ月ぶりに行った彼の部屋は 別れる前よりだいぶん綺麗になっていた。 そう言えば、部屋に入れられたとき、 「咲紀さんが来るから、片づけた」とか言ってたなとか 思い出したり。 今、押し倒されてるベッドの上のシーツは確か私が 無印で買ったものだ。 この手触りが好きで買ったんだよねとか。 押し倒されてるベッドの上の視界の端には サイドボードが入ってきて、私がプレゼントした 財布やキーケースが置いてあった。 「何も変わってないんだね」 と言うと、 「2カ月でそんなに何も変わらないよ。 咲紀さんは自分の事が変わったと思う?」 と問い返された。 分からない。どうなんだろう? 無言になって考えていると、 抱き締められている腕に力が加わった。 「咲紀さんがどんな風に喋るか、笑うか俺はよくしってるよ 咲紀さんのいいところもいっぱい知ってる」 彼の言いたいことは分かる。 でも、私は言葉が出ない。 あまりにも反応を示さない私に対して焦りを感じたのか彼は 急に服の上から私の身体を触ってくる。 嫌悪感がする。 「やめて。今日はそんな気分じゃない」 と言うと、止める彼。 「分かったよ」 と言うと、頭を撫で背中を撫でながら優しくキスをしてくる。 覚悟を決めてきたはずなのに、、 そう思うと涙が溢れてきた。 その涙をどう思ったのか、彼は 「咲紀さんのいいところ、本当にいっぱい知ってる。」 「こんないい子はいないって思ってるんだよ。」 といいながら優しくキスしてくる。 背中を撫でられると、すごく落ちついた気分になって 私はいつのまにか抱き締められながら眠っていた。 これを告げたとき、彼はどんな顔をするだろうか? BBS 写メール日記 |
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