アナウンサー日記
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2001年01月14日(日) 年に一度の4駆様々

 ワタシは4輪駆動の車に乗っている。

 4駆の形式にも色々あるが、ワタシの車の場合は、普段は2輪駆動のFR(フロントにエンジンがあってリアのタイヤを動かすシステム)で、必要なときだけ4輪駆動にできる、いわゆるパートタイム4駆である。

 これは4駆の中でも「イチバン本格的」とされるシステムなのだが・・・いかんせん、九州は長崎県の都市部に住んでいると、その「必要なとき」というのがほとんどない。つまり、雪は滅多に降らないし、よっぽど山奥に入らないかぎり未舗装道路もない。なんだか宝の持ち腐れだが、4駆に乗ること自体がワタシにとっては非日常的冒険世界へのパスポートのような感覚で・・・この際役に立つかどうかなんて、どうでもよかったのだ。まあ、イメージ優先の街乗り4駆の典型というか。

 ところがきょう、長崎では朝から粉雪が舞い、夕方から花びらのようなボタン雪に変わった。午後7時過ぎに退社して車を走らせ、家路を急いでいると、あっという間にアスファルトに積もりだし、ワタシの前を走っている白い国産高級車のテールが流れ、ハザードを点滅させて泳ぐように路肩に止まった。ワタシは慌てず騒がずギヤを4輪駆動に切り替え、何事もなかったかのようにその場を通り過ぎた。

 落ち着いて運転しながら、ワタシはやっぱりわくわくしていた。この瞬間を味わうために、ハンドルが重かったり燃費が多少悪くても、4駆に乗っていたようなものなのだから。ワタシの家は長ーい坂のてっぺんにあるのだが、蛇行しながらじわじわ這うように登っていく他の車を尻目に、ワタシの相棒は真っ白な坂道を力強く登りきり、無事に我が家にたどり着くことができた。

 よくやった相棒。キミはワタシを、安全にそして確実に我が家へ送り届けてくれた。

 まさに、4駆様々!である。

 


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