今日、商標の登録管理を依頼しているI特許事務所から、商標登録証が送られてきました。
商標登録4660075号 竹生嶋(ちくぶしま) 指定商品区分33類 です。
じつはこの商標、ずっと埼玉県の造り酒屋さんが押さえておられ、祖父の芳太郎が登録しようとして果たせず、やむなく頭に「鳰」をつけて、「鳰竹生嶋(におのちくぶしま)」として登録したいわくつきの商標です。
地元では事実上、「ちくぶしま」と呼ばれ不自由はなかったのですが、遠方のお客様や取引先、出版関係の方は、正確を期するために「えーっと最初の文字はどう読むのですか」と気を使って問合わせいただいたり、「ワープロでは簡単に出ないので苦労しました」とか御負担をかけていました。
なにしろ「におのちくぶしま」では、発音がもたついてしまいます。ようやく商標登録でき、名実ともに「ちくぶしま」と名乗れるようになりました。
とはいうものの、「ちくしょう島」とまじめな顔でおっしゃるお客さまや、酔っ払って「ちくび島」などとのたまう方も現実においでで、専務の苦労はまだまだ続きます。
近江商人が関東や東北、北海道に進出してそこで根をおろし、造り酒屋(ほかには辛口純米酒が人気上昇中の「琵琶のさざなみ」さんもそうです)や、銀行(下北半島の先端、むつ市で信用金庫の役員をしている方にお出会いし、先祖は滋賀県人ですと自己紹介を受けびっくりしたことがあります。)商社やデパートなどを経営されている例はたくさんあります。
この埼玉の蔵元さんも出身が滋賀県で、御先祖が関東にいて故郷を想い「竹生嶋」という商標で御商売をされていたようですが、最近はあまりつかわなくなったのか、更新をされませんでした。
こういうことは、インターネットが発達したので、これまでのように特許事務所にお金を払って調査依頼しなくても簡単にできてしまいます。
御興味のある方は、特許庁ホームページ http://www.jpo.go.jp/indexj.htmからはいりこみ、資料室→特許電子図書館トップページ→商標出願・登録情報で検索することができます。お気に入りの銘柄を検索してみると、蔵の歴史やら、雑学、話のネタなどが発見できて面白いものです。
ちなみに「竹生島」と検索すると、現在この商標を持っているのは、竹生島にあるお寺、宝巌寺さんと、お灸の会社、日本セネファの2者がヒットするはずです(ちなみに島と嶋ではコンピューターは別の認識をしてしまいますので御注意ください)。
弊社の新商標も電子図書館に書きこみが終わっていれば「竹生嶋」でヒットするはずです(今確認したところ、現在メンテナンス中で12日の朝8時まで検索サービスが停止しているようです)。
こんな仕事でもしていないと、特許庁の商標登録証など目にされないでしょうから、参考までに「竹生嶋」の商標登録証の写真を、ウェブマスターの幡さんにお願いしてホームページのどこかに貼り付けてもらいました。
さてどこでしょうか。御笑覧あれ。
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