午前3時半起床。4時に珠洲市の「まつだ荘」を出発しました。 昨夜西尾杜氏と痛飲したため、若干二日酔気味。
早朝は車が少ないので、すいすいと走れ、8時に帰社しました。
1時間休憩のあと、町会議員選挙のため、在庫が5ケースになっていた金紋本醸造のビン詰めを昼までやり、午後は大阪リーガロイヤルホテルで行なわれる和魂洋才の会の配布資料を作成して、4時にJRで大阪へ出発しました。
この会はフランス料理と日本酒のマッチングの妙を楽しむことを目的にチーフソムリエの岡 昌治さんが10年前から毎月開いておられ、今回が第119回ということで、人気のほどがうかがえます。
私の蔵からは「雪花」と「花嵐」の新酒を持参し、もう一蔵招かれた、奈良天理市の増田酒造さんの「都姫(みやこひめ)」のアルカリ酒と大吟醸の4種類が本日のお酒です。
チーフソムリエの岡 昌治さんと、総料理長佐々木正秀さんが歓迎の挨拶をされたあと、純米大吟醸生「花嵐」で乾杯。前菜にはサザエのパイ皮包み焼きが出されました。
サザエ独特の濃厚な風味に、バターと塩、ガーリックの味わいが渾然一体となって口中一杯にひろがり、「花嵐」の華やかで爽やかな味わいが口中をすべりおちていきました。
メインディッシュには、フィレ肉のレアなステーキにワインビネガーのさわやかな酸味の利いたソースを加えたもの(これには3種類の天然塩が添えられていました)と、ポテトグラタンが出され(実はもう一品あったのですが、忘れてしまいました、申し訳ない)、これには純米吟醸生「雪花」を使っていただきました。
上品な甘味と酸が持ち味の「雪花」は、酸味の利いたステーキと、こってりとしたポテトグラタンの両方をしっかりと受け止め、参加していただいた皆様によろこんでいただきました。
今回はワインビネガーをつかった酸味のある味付けをほどこしたあっさりした料理が多く、これは日本酒を意識したものか、あとで客席をまわられた佐々木総料理長に聞いてみたのですが、「岡さんを困らせてやろうと思って」とニヤッと笑ってお答えになりました。
会の後、岡さんとお話していたら、「いつものアルコールのガツンとくる竹生嶋さんの味とはちょっと今回は趣が違いましたね」と正鵠を射た一言。さすがです。
実は今回は新酒ばかりで統一してみようと、意識的に熟成したタイプをもっていかなかったのです。もし、今度お呼びいただけることがあれば、熟成タイプの味わいの濃いものをもっていこうかと考えています。
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