にっきちゃん。

2004年03月17日(水) あたしと風

太陽がぽかぽかと出ているきもちがいいおひるすぎ。
ああ、キモチガイイなぁ。
よーし、今日は!

なにをしよう!!


ふとんのなかで目が覚めて、すこやかな気分。

いい気分で窓を空けた。

それがはじまりだった。



風がそよそよとはいってきて、あたしのほっぺたを通りすぎていった。
あたたかくってフトンの中で「はぁ」ってした。





気付いたら涙がだらだらと流れていた。


『伊豆の匂いだ』


生まれ育ってもいない、故郷でもない、ここで何年も過ごしてきたわけじゃない、

だからこそ、今じぶんが「ここ」にいると胸に染み入った
この場所の匂い。



ああ、4年前ここにきたあのころ、
不安と無色な未来をかかえて
毎日とにかく必死で生きていたあのころ。


はじめて死んでしまいそうなほど愛した人と
あまりにもはかなかったお互いの弱さをだきしめあいながら
感じたあの時の風とおんなじ、あの匂い、伊豆の風。



あのときから、あたしは何か変わっただろうか。
うん、確実に変わっている。


人は、時間と共に変わる。

あたしは、今あのときよりも生きているだろうか。

そして今この風をとおりすぎながら
過去をフラッシュバックしたあたしを
またいつか 感じる時はくるのだろうか。


また、こんなふうに風を感じながら・・・。


そのときの未来のあたしは
どんな匂いで、またこの土地で吹く風を受けとめるのだろう。





あの匂い。
ほのかで。
はかなくて。
伊豆の匂い。
あたしのにおい。
あたしだったにおい。


過去と、今、このときの、この場所でいきる匂い。


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綾 [MAIL]

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