にっきちゃん。

2001年01月17日(水) 納得いきません。

きょうは。
この仕事を始めて、約9ヶ月が経つわけですが。
はぢめて、はぢめて、心の底から腹が立ち、どうしても納得いかず、
どうしても感情が抑えられませんでした。
といっても、誰かにぶつけたとかではなく、一人でずっともんもんと
考えていたのですけれども。

私、仕事中に関しては、周りのヒトと比べて、この仕事の内容を見てみても、
口に出して文句は言っていないと思います。
まわりが2人、2人、3人の手持ちなのに、私だけ4人、4人、4人、4人、だったり、朝6時から夜10時まで休みなしで私だけ走りまわっていたり。
まぁいろいろあるのですが、


「この仕事はフツウの仕事と違う、こういう環境にいることを選んだのは
私なんだから。こっちきてからこんな仕事だったって知ったけど、
やめないでいるのは、自分なんだから。仕事の文句は絶対に仕事中、
仲間にいわない」


って心に決めてやってました。

この仕事、休みも、休み時間も、不規則で
労働時間も、毎日毎日違う。
そう、それは、決められたことだけをやる、それはもちろん、ドノ会社でもアタリマエだよね?それに、プラス、イヤ、プラスというか、むしろ
コッチがメインなんだけど、「決められていない事をやる。」
やらなければならない。


私達の売り物は、そう、モノではなく、形のないもの。
それは、ヒトが作り上げる『サービス』。
私達が毎日している仕事は、『サービス』なのです。
時間がきたから、はい、帰ります、ってワケにはモチロンいかない。
アタリマエだよね。
だいたいにして、定時とか、ないし。


しかも、消費者も、モチロン人間。
その消費者が買い求めるものは、カタチがないのです。

この、私達が売っているものには、果てしなく、キリがない。

お客サマが「お茶で割った焼酎が飲みたい」っていったら、
「はい、かしこまりました。ご用意致します」って、
笑顔で即答する。
でも、そんなもの、私達の旅館のメニューにはない。
もちろん、自分の食事時間を削ったりして、それを用意する。
そのお客サマのお食事時間が始まるまでに。まにあうように・・。

『綾ちゃん、お部屋に生ビール持ってきて。』
『仕事終わったら、部屋に来て。』
『夜、風邪薬持ってきて。』
『浴衣小さかったから、部屋に新しいの届けて』
『明日ボクたちが帰るまでに、下田で、おいしいごはんやさんを調べてきて』


全部全部、笑顔で「はい、かしこまりました」


そりゃ、自分の時間も減る。
夕飯食べる時間がなくてすきっぱらで仕事する日だって珍しい事じゃない。


でも、それは私達がお金を貰って売っているものに形がないから。
最後につかみたいものは、お客サマの「ココロ」だから。

私達も、ココロと努力で与えようとしなければ、いいしごとなんて、できないよ。

この仕事は、そういう仕事。
仕事が終わったら仕事から離れる、ってことがなかなか難しい。


家に帰っても、コドモに折り紙折ったり、お客サマのタメに調べ物したり、
手紙を書いたり、しなければならないからね。


でも、それをどうせやるんだったら、文句言うのやめようよ。
やっているのは自分なんだから。
文句言うなら、ぶつぶついってないで、さっさとやめればいいじゃない、
でも、やめないでいるのは、自分でしょう?
そう、思っていた。


私達の仕事は、  『大変』。
みんな、文句を言うのが、会社の中では、アタリマエ。

「今日の手持ち、どーーーおもう??一人で20人なんて、できないよ。」
「ねぇ、今日も昼休みないよ、どうーーおもう?ぶっとおし15時間労働だよ」
『今日も夕飯食べられなかった。なんで、こんな仕事してんのかなぁ」
「また、明日の休み、削られた!出かける予定だったのに、お客さん増えちゃったから出なきゃなんないよ」
『明日、すいてるから、休んでっていわれた。いきなりいわれたって、困るよね」


こう言う文句に、「そうだよね、そうだよね、ひどいよね」って
また文句で返してあげることが、仲間とのつながりになっている、
っていうトコがある。
そういうの、私はイヤだけれど。
だから、自分からは、絶対に言いたくない。
いっしょに仕事をしながら文句を言って
そうだよね、っていってもらってつながる、そんなつながりは、イヤだった。


みんなのいっていること、うんうんって聞いてた。いつも。
たまに、『こういう仕事だからさ』って、えらそうに
口はさんだりもした。
ワタシだって、文句、いっぱいいえるよ。いつだって。
ワタシだって何度も自分を犠牲にしてきたから。
スキなこと、好きな人、友達、やりたいこと、疲れたカラダ、
足りない睡眠。

でも、言わない。
カッコワルイもん。
この仕事をなんにせよ、やっている自分を否定しているみたいジャナイ。






でもね、今日はやっぱり、なんだか文句を言ってしまいそうだよ。
ねぇ、どうしたらいいのかなぁ。



私達の仕事は、ひとつきに5日間、希望公休が出せる。
忙しい日か、そうでない日か、リーダーがカレンダーと照らし合わせて
『この日は、休みOKだよ』
『ごめんね、この日は満館だから、休みあげられないや・・』


っていうそれぞれの返事を待って、公休、どうかな、今月は、あの日、休み貰えるかな、ってわくわくする。


ワタシは今月、13,14,15日の3連休、希望を出しました。
リーダーに聞いたら、ダイジョウブ、とまずいわれたから、ヤッタヤッタ、と
予定を立てました。
でも、13日に近くなったら、「ごめん、13日、お客さんはいっちゃったから、SさんとKさんとOさんと綾さん、一人しか休みあげられなくなった」
っていわれました。(S,K,O,さんも13日希望公休を出していた)


えっ、そんなぁ・・・もう、予定立ってるのに・・相手もあるのに・・・
ヤダヤダヤダと思ったけど、
「じゃぁ、ワタシいいです。他のひとにあげてください」って、泣く泣くいった。
そして、13日の予定を、諦めて、相手にも、伝えた。


すごく、悲しかった。
すごく、悲しかった。
だめになるなら、「OKだよ」なんていうなよ!って、自分のことだけ考えて、
思ってしまった。

この仕事をしていなければ、アノヒトと13日あえたのに・・・
ちゃんと決まった土日休みがあるみんなはいいなぁと心底思った。

でも、この仕事今しているのは、ワタシだから。

「そのかわり、21,22,23って3連休あげられるから・・・この日じゃ、だめかなぁ」


また、その相手に相談して、その日の予定をたてた。
運良く、その日平気だよ、ってことだったので、楽しみにしていた。



そうしたら、おととい。
リーダーに呼ばれて、「21日、やっぱり出てくれないかなぁ」っていわれた。
「えっ・・・また!」
『私が出ないと・・・どうなります・・・?」

「こまる」



「うっ・・・・・・」
「なんか、予定があったんだよね。ごめんね」

「わかりました」


「そのかわり、24日に休みつけるから』


24日なんていらないよ!
24日にもらったって、その3連休は無意味になる。
それなら、仕事にでるよ、と思った。





すっごく悲しかった。
また、予定はダメになった。
ねぇ、じゃぁ、ワタシは、やりたいこと、いつしたらいいの?



って、思った。


でもね、ここまでは、しょうがない・・・と泣く泣く思える。
だって、何度も言うけど、この仕事してるのは、ワタシだから。



でも。
今日、みんなの休み一覧表をみたら、Sさんに、ワタシが削られてしまった
21日に休みがついていた。
Sさんも、希望で、3連休だ。

なんで、Sさんはけずられなくて、削られたのはワタシだったんだろう?
って、ふと思って、彼女に聞いてみた。

「ねぇ、リーダーに21日出てっていわれなかった?」

「いわれたよ。」
「なんて答えたの?」
「もう予定があるから、いやです、って。」



ええっええええーーーーーーー。
マ、マジですか。


それで、ワタシが削られたってワケ。



21日に休みがついている二人に出てくれ、といって、
一人は「いやです」。
一人はでてくれないと困る、といわれて、「わかりました」。


2人とも、予定があるのはおんなじじゃないか。

この決め方、どうしても納得いかない。
いやです、って即答する、Sさんのやり方もイヤだ。


自分がイヤっていったら他の人が絶対に出なければならないんだよなぁ、って
ワタシだったら、気にする。
その人と、相談して決めようか、って思う。


リーダーは、どうしてそういうふうにしてくれなかったんだろう。
イヤだといった人はそのまま休ませて、それで、イヤだと言えない立場
(だって、私が出ないと困るっていわれてしまったから・・)
の人は、出ることになった。



休みがいきなり削られるのは、ホントウニこの仕事だからしょうがないと思うんだ。

でも、この決め方って、どうかな。どうかな。


先輩にいってみたら、
『そう言うときは綾、はっきり、イヤっていっていいんだよ。
予定がありますから、って、今度からそういいな』


ホントウニ、それでいいの?
リーダーだって、いじわるで出てっていってるんじゃない。
本当に出てくれないとお客サマが多くて大変だから心苦しいけど、
そう言っているんだ。
それを、一言、「イヤです。」


そういわれたら、リーダーはものすごく、困るじゃない。
会社だって、こまるじゃない。
イヤですといって出なくていいのなら、その日出ているほかの仲居さんが
超大変になって、みんなにも迷惑がかかるじゃない。
そう言うことを他において、予定があるからイヤです、なんて即答して、
いいの?


それも納得いかないし、
「そういうときははっきりイヤですっていいな」
って教える先輩にも納得いかないし、

イヤです、という人がいるから、アナタがでてくれないと困る、っていう
方向で私(今回はね)の休みを削った、
そう言うやり方で、いいの、ねぇ、いいのかな。

なにか、おかしくないかな。


人間的に、なんだか、もくもくしてしまうよ。


もし、こういうやりかたでこれからも休みが削られてしまうのなら、
私は、
文句を、
言ってしまいそうになる、かもしれない。



でも、それも、この仕事だから、って言えるのかなぁ?

・・・言えないよ。

私が納得いかないのは休みがいきなり取り消しになることじゃない、
その、やりかた。
方法。
そういうやりかたをした、人達。



そして、文句を言ってしまいそうな、ワタシ。

リーダーに、言おう。

決めました。













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