今日は、いつもの着物を着た仕事はなく、 本館の稲取(いなとり)というトコロに、出張です。 そう、なにをかくそう、そのナも
『接客基本研修』
午前中から午後いっぱい。
ア、エ、イ、ウ、エ、オ、ア、オ、とか(発声練習) 正しいお辞儀の角度、手の位置、目線の位置、などなど 正しい料理のだし方、館内説明のしかた、 笑顔とは何か、サービスとは何か、 お客サマとすれ違ったときの自分のあり方、表情、コトバ、位置、 タイミング、など、など、などなど・・・・。
オツカレサマデシタ。
ヨロコブジダイニウマレルと書いて「キヨコ」先生は、 ある一枚の写真を私たちに見せてくれました。 そこにはキヨコ先生とあるひとりの、ランニング陸上姿のおじいちゃん。
そのおじいちゃんは、どう見ても75歳くらい。 ところが、もう95歳になるそうだ。 背筋はしゃん、と伸び、ハツラツと、いきいきとしていて、 ツヤツヤと凛々しくて・・・。
短距離走、(100か200)世界記録にあと少しで届くそうだ。 それにむけて一生懸命頑張っているらしい。
なんだか、涙がでてしまった。 なんで?わからないよ。本当にワカラナイよ。 でも、バシバシ、きた。 まわりは誰も泣いていなくて「すごーーーーーい」という声が上がっていたけど。 ワタシは声が出る前に涙がでたんだ。
ちらっと、遠くに座っている我らがリーダー、Tさんを見た。 Tさんも声は出さず、カオを歪めていたような気がする。 なにも確信はないけれど、Tさんも、きっと涙が出そうになっていたんじゃないかなぁ。
そう思って、ちら、っと見たのだけれど。
そんなこと一度も、誰にも、言ったことはないけれど ワタシが、自分でも理由がわからずに涙が静かに出る瞬間、 Tさんがそこにいたら一緒に涙を流している気がする。
始めてあった、おばぁちゃんのくちゃくちゃの笑顔を見たとき。 伊豆の田舎道ですれちがったおじいちゃんが「こんにちは」 といってみせてくれた泥だらけの笑顔。たくさん刻み込まれた、しわ。
涙がボロボロ出るんだ。
何を、感じているんだろう。
ねぇ、リーダー、あなたも、きっと一緒に、涙を流してくれる気がする。 なんだか、絶対にゆるぎない、大切なもの、一緒に分かち合える瞬間が いつもある気がする。
まわりのみんなは笑っていても、心が痛むことがあったとき、 あなたをチラッと見ると、いつも顔を歪めてる。 きっと、同じコトを感じているんだ。
だから、ワタシは、あなたのどんなところをみても、 いつまでもそばにいたいと思うんだ。
安心して、アナタについていきたいと思うんだ。
どんなに忙しくても、空がきれいだと、真っ先に、せわしなく 働いているアナタに、見てもらいたいと、思うんだ。
ねぇ、リーダー、あなたのそばに、ずっとついていきたい。
サヨナラが、苦しいよ。
だけど、だけど、今のワタシをアナタは必要としてないだろう。 そう思っていなくても、今のワタシをもっと知ったら、 いつもの、厳しい顔をして、私を叱り飛ばしてくれるんだろう。
そして、見放すだろう。
でも、本当は応援してくれるんだろう・・・
アナタには、表せないほどの大きな、人間らしさが、あるから。 ゆるぎない愛情を、カラダにもっているから。
だから、ワタシはあなたをとても、とても、大切に思うんだ。
いつも、誰よりも長く働いて、誰よりも私達のことを考えて、 誰よりも愛情を持って、誰よりも強い、
誰よりも多くの問題を一人で抱えて、文句を吸いとって、 一番ステキな笑顔を、持っている、リーダー、
ワタシは、アナタと、同じ『仲居』という立場にいることが、 恥ずかしいくらい、
あなたを尊敬しています。
尊敬
しています
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