思い、願い。。
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中学受験日記。 (上の子(娘)の受験は2004年2月まで)

中学受験日記から4年数ヶ月、その間、3人目出産、起業し・・・

2004年04月15日(木) 無題

娘は、5時過ぎに学校から帰ってくると塾の宿題をやっていた。

塾の先生は宿題は2ページでいいよ、と言ったのに、
本人が6ページやる、と決めてきた。

さて、その6ページ、最初は簡単だったらしいが、あとのほうに行くほど難しく手こずっていたらしい。

まして、学校の宿題もあって、かなりアップアップしていた。

あと少しだから、と、学校から帰ってずっとやっていたが、とうとう塾に行く時間になった。

それでもあと少し、あと少しで終わるから、待ってくれという。

「学校の宿題が思ったよりあって時間がなくてできなかった、って言えば大丈夫だよ。」

そう何度も言ったが聞き入れない。


仕方がないので塾に電話する。


「宿題が終わらないので、終わってから行きたいと言っています。
あと6問くらいですので、15分遅れ位で行かせます。」

先生のほうはそんなこと気にせず来てください、と言ったが、

「先生の方からは宿題は2ページでいいよ、と言われていたようですが、娘が6ページやると言ったため、自分で決めてきたことだからやらなければ塾には行けない、と言っています。」

だが15分過ぎても終わる気配がない。
あと6問から止まったままだ。

焦っているせいか計算が合わないらしく、いらいらが募って暴れ出す。

「いい加減にしなさい!」

とか、

「もう充分だから。」

とか、

叱ったりなだめたり、親の精神状態もいっぱいいっぱいである。

夫は、「もう放っておけ!」と言うけど、放っておけない、放っておいちゃいけない。
どっちが正しいかわからないけど、きっと今は、全力投球するしかない。

涙と鼻水でぐちょぐちょになった服を、どうにかこうにか着替えさせ、カバンを持たせ、駅に向かう。

「駅まで行くから。」

駅に着いたら着いたで、やっぱり帰る、と言う。

仕方ない。

塾の駅まで連れてくことにする。

そしたらそしたで「塾まで来てくれなきゃ嫌だ。」と言う。

仕方ないので塾まで行く。

「でも中には入らないよ。ママはここまで来る予定じゃなかったし、化粧だってしてない。こんなんで塾の先生に会えないよ。」

「じゃあ行かない。帰る。」

もう泣きたい。泣きたい。泣きたい。
親やめたい。

塾の入口まで来て、本人が帰ろうとするのを引き留める。
腕をつかんで引き留める。
身体をつかんで引き留める。

もう好きにしてほしい。
もう勝手にしてほしい。
でも勝手にできないんだよ。

親やめたい。
やめさせて、ホント、マジ。

しばらくして気付いてか、中から先生が出てくる。

先生は、

「ごめんな。先生が宿題出しすぎちゃって。」

と言った。

娘は「ううん。」と首を振り、うつむいたまま、ポロポロ泣いている。

「宿題を最後までやろう、という気持ちはとても素晴らしいことだよ。でも無理しなくていいんだよ。できなかったらできなかったでいいんだよ。続けることが大事なんだ。一緒に考えていこう。今日は帰るかい?また次から頑張れるよね。」

そんなことを言った。

せっかくここまで連れてきたけど、連れて来ないほうがよかったのかな。
連れてきてよかったのかなあ。

結局、塾の建物の中には一歩も足を踏み入れず、暗闇の中、先生に挨拶して帰った。

駅前の路上で演奏している人たちがいた。
なんとも癒されるような笛の音色だった。

息子は音楽に合わせて身体を踊らせた。

そう、息子も一緒だったんだ。

息子も一緒に家を出て、一緒に塾まで来た。

息子のそんなおちゃらけた姿を見て、娘も笑った。

なんかバカらしくなっちゃって、すごく腹が立ってむかついて、なんだこいつって思って・・・、
でも息子が笑顔で音楽に合わせて踊ってるのみたら、なんかバカらしくなって、私も娘も笑った。

息子に100円玉を渡して、演奏している人の前に、お金を入れるところがあるはずだから、そこに入れておいでって言った。

私と娘は遠くから、息子が演奏している人にリズミカルに近づきながら、お金を入れているのを眺めていた。

戻ってきた息子に、
「どうする?まだ聴いてる?」

「ううん、帰る。」

結局、娘を送って帰りにスーパーで買おうと予定していたものは、スーパーが閉まってしまったので、ダメになってしまった。

息子は大きな傘が欲しかったんだけどね、また明日来ることにした。

夫は、塾にも行かなかった娘に、わざと娘に聞こえるように、娘の部屋の前を通る時、


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ふと娘の顔が曇った。

私はまた気分が悪くなった。


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