夫が仕事帰りにスーパーに寄り、さんまを買ってきた。
「今日はハンバーグなんだけど。」
娘が昨日から食べたいと言っていたことを話す。
「でも食べたいから焼いて。」
「うわっ、高っ。198円。」
一尾50円のさんまを買う私としては、2尾198円は高価な品である。
夫は、大根サラダ用に、と実家からもらってきた、ワカメ,コーン,ジャコなどが乾燥して入ったドレッシング付の袋を開け、ボウルに水を入れ浸す。
私は大根おろし用の大根を切り、夫はその大根を持ってリビングで大根おろしを作る。
残りの大根を短冊切りにしてボウルに入れる。
夫は、それを大皿に入れ、戻したワカメなどで飾る。
「もう焼けた?」 「うん、焼けたよ。」
一尾だけ夫が先に盛り、テーブルで一杯飲みながらつまむ。
ハンバーグを作る。 時々、夫がじっと見ている。
「ん?」 「いや、俺、ハンバーグ作ったことないから。」
今度はハンバーグも作るのかなあ。>夫
一昨日友達にもらったさつまいもをレンジで蒸かしてバターと一緒にテーブルヘ。 子供達が集まってきてナイフでバターを切ってはさつまいもに乗せ食べる。
昨日、さつまいもとは別の友達にもらった冬瓜を、教えてもらったように皮を厚めに切り、一口サイズに切ってボウルに入れる。
ハンバーグのソース、今日はしめじの和風ソースを作り、さっきのさんまと一緒にテーブルに並べる。 各人が自分のお皿にハンバーグを盛りソースを乗せる。
息子はもうハンバーグが出る前にお腹がいっぱいになったようで、自分の部屋に行く。
夫が、さっきの冬瓜で味噌汁を作る。 味噌汁も夫の仕事なのだ。
結婚して13年。
7年経って始めて友達と居酒屋に行くことができた。 10年、ラーメンを作ってくれるようになった。 そして今年になって、夫は、
しいたけの煮物、高野豆腐の煮物、タコス、ピラフ、オムレツ、味噌汁
などなど。
本当にいろいろ作ってくれるようになった。
「お前が大変だと思うから俺ができることはやる。」
と言ったこともあった。
お皿も洗ったことのない人がお皿を洗うようになった。
料理をする時に流しに洗い物があるのが嫌なんだそうだ。 素晴らしい!
毎日のように喧嘩もするけど、少しずつ変わっている気がした。
夫がこう言った6年前、
私はもう一度やり直そうと思った。 でも、何度もやっぱり口だけだったんじゃないの? と思うことがあって、その度に喧嘩してきた。
一生私に償っていくんじゃないの? そういう気持ちが多分にあった。 だからわざといじわるする自分もいた。
もうそろそろいいかなあ。 もうそろそろ素直になってもいいかなあ。
お互い書いたままでしまってある。 どこかにしまったんだけどどこに入れたかわからなくもなってるくらい、 もう思い出すこともなくなった。
もし知らないうちに勝手に処理されてたら笑えるよなあ。
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