以前、塾の国語の文章問題で、 戦後の生活が苦しい時代に、裕福な家庭に養女に行かされるまでを描いたものが出題された。 具体的には、兄弟が多く普段は一緒に風呂に入ることもなかったのに、 もう別れなければならないから、と、母親が娘の身体を丁寧に洗ってやる場面がある。 娘は、養女に行く先から綺麗な服が送られてきてその服をまといながらも、 本当はここにずっといたいという思いを抱いてしまう。 でも今更そんなわがままはいえない、そんな心の動きが書かれていた。
テストの復習の際、その話を読んで泣けてしまった。 その横で、娘も一緒に泣いていた。
「私は貧乏でいいから、ずっとママと一緒にいたい。」
貧乏でいいから。。というのもどうだかな、だが。 本物の貧乏じゃあないし、ですから。
ところが息子に言うと、 「僕はお金持ちのところにもらわれたい。」 と言う。
「そしたらもうこの家には帰ってきちゃだめなんだよ。」 「うん、いいよ。好きなものいっぱい買ってもらうんだ。」
>マジかよ。最低だな、おい。
「いや、でも、ブスでデブなお母さんだったら嫌だな。」
>そういう問題なのか?
以下が息子との会話だ。 小2の、これからいくらでも変わる一時期の会話だ。 たぶん。
「僕は結婚しない。」 「どうして?」 「お金がかかるから。僕が稼いできたお金を他の人が使うのが嫌だ。」 >父親からも「最低なヤツ」と言われている。
「ご飯はどうするの?」 「買ってきて食べるか、外で食べる。」 「お金かかるじゃん。」 「じゃ、自分で作る。」 「作れるの?」 「作れるだろ。」
「僕、働かない。」 「働かなきゃ、お金ないでしょ。どうやってご飯食べてくの?」 「何か売る。」 「何を?」 「要らないもの。」 「あんたが要らなかったら誰も要らないってっっ。」 「ゲーム作って売る。」 「それって働くってことじゃん。」 「あ・・・。」
「僕、ねずみになりたい。」 「ねずみってハムスターのこと?」 「ちがう、ねずみ。」 「ドブとかにいるやつ?」 「それはやだ。」 「モルモット?実験とかで注射されたりとか。」 「やだやだ。 やっぱねずみやめた。蟻になりたい。」 「アリ?人間に踏まれて潰れちゃう蟻?」 「逃げるから大丈夫。」 「巣の中に水とか入れたら溺れちゃうしね。 虫の死骸とか食べてるんだよ。」 「えっ。。。。」
結婚しないその後。 「子供ができちゃったらどうするの?」 「そしたら育てる。」>息子 「そのお金はどうするの?」 「渡す。」>息子 「自分では育てないんだ?」 「よだれたらすから嫌い。」>息子 お前だってよだれたらしてただろ! (でも、そういいながら、彼は小さい子が好きで面倒見はいい、よくわからん) 「じゃあ、女の人に全部面倒見させるわけだ。 へ〜、最低〜〜〜。」 「・・・。」
金持ちとだったら結婚する編 「ブスでデブでもいい。金持ちと結婚してお金だけもらってさっさと離婚する。 好きなもの買って遊んで暮らす。」
まだまだこいつは、いっぱいいっぱい成長しなければならん。 人の心の痛みとか、思いやりとか、なんだかんだいってまだまだガキ!だ。 非難されれば、よくないことなのかな、くらいで、 褒められれば踊り出す。 すぐメソメソするし、すぐ調子に乗るし、ちょっとしたことがおかしくて笑いは止まらないし。 言い過ぎたかな、と、反省してる部分も時々見えるから、多少は成長していると思うんだが。
大体、こういう安直な回答をするのは、あきらかに想像力に欠けるからだろう。
楽しみにしてるよ。
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