恋のさじかげん
れのん



 セックスさせない愛人

求められても、それに答えられないことを、歯がゆく思ったり、
もどかしく思ったり、情けなく思ったり、、、、しなくなった。
求められても、答えないと決めたのは、あたし自身の心。
求めに応じないあたしに戸惑う彼を見る事の、
滑稽さや、面白みを感じてしまうぐらい、あたしは意地悪い。

結婚しない今の彼と、セックスを幾度くり返しても、
何も「確かめ合えない」のと同時に、
本当は、何度セックスしたって、何も変わらないのなら、
今さら、「それを禁止する必要性だってない」ことにも、気づいてる。
それでも、あたしは、彼とセックスすることも、キスすることも拒んでしまう。
彼と、そうなってしまったら、
あたしはまた、汚れてしまうような気がかすめるから。
可愛い恋愛を、外国で経験してしまったあたしは、
今さら、日本でドロドロとして、将来の無い恋愛に、
身を落としたくないって思ってしまう。
意気地なしになったのか、少し賢くなったのか分からないけれど、
ひとつだけ言えるのは、あたしにとってこの不毛な恋愛は、
さっさとお払い箱にしてしまうのが、望ましいと言うこと。
彼は、まだ、理解し得ない。
でも、いずれ彼も分かると思う。
「ヒトの心は変わると言うこと。」そして、
「セックスの出来ないような愛人なんて居なくてもいいと言うこと。」に。

2001年02月24日(土)
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