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■ 存在の耐えられない軽さ
言ってはいけない言葉だったのかもしれない。 でも、いい加減、疲れてた。 そして、もう、どうしようもないぐらい、 あたしの唇は、あの人と別れたがっていた。 気持ちよりも、未練よりも、体よりも、 あたしの唇は、もっともっと、正直だった。 キス、できない。 キス、したいとも思わない。 どうしたんだろうって、思ってた。 どうして、気持ちが移ろってしまうのか、 どうして、セックスは快楽だったのに、 気持ち悪くなってしまうんだろう。。。。 彼が、、、、と言いかけけて、口ごもる。 でもね、ここでだけ、言いたい。 もしも、彼が、この二年間のなかで、 たった一回でも、 「生理中?そんなの関係ないよ。 ただ、会いたいだけだから。」 そう言ってくれたら、 「今度、一緒に映画でも見に行こうか。」 そう言ってくれていたら、 あたし達には違った道があったはずだろうね。 「いつもの場所で、11時に。」 電話で告げられるその言葉が意味するのは、 11時集合、コンビニから、ホテルへ直行。 そんなデートって、あり? そんな恋人同士って、あり? そんな恋愛って、ありなの??? あたしは、自分の何が求められていたのか、考えてしまう。 あたしは、自分が何をしてあげられるのか、ずっと考えてた。 けど、会えない辛さに、恋をかみしめる事も、 繋がらない電話に、家族の存在を感じることも、 車のチャイルドシートに、子供を思うことも、 疲れちゃったんだよ。 そういうデリカシーのなさに、そして、 自分の存在感の耐えられない軽さに、 耐えきれなくなっていたんだ。。。。。
2001年02月01日(木)
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