Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2014年04月09日(水) |
義太夫三味線とヴォイスの田中悠美子の即興演奏の存在感 |
これは昨夜月光茶房で南さんと神野さんと聴いた「フレッドハーシュ、林正樹、西山瞳、チョンミョンフンのピアノ大会。どれも素晴らしい!」ひとときで撮ったジャケ。前日に神野さんとコットンクラブでちょこっと話した時に「おいらは明日月光茶房へ行くから来なさい」と話していたのだそうで、「たださんに呼びつけられて来ないわけにはまいりません」と品川の職場から自宅反対方面へ仕事のあとに駆けつけてくれたのだった。「あれ?どしたの!」と言われてがくっときたそうな。そりゃそーか。大企業の重役を呼びつける52さい無職。ほんとうに申しわけありません。いつもためぐちで申しわけありません。
今夜はカフェズミ@吉祥寺へインプロを聴きに出かけた。
福田賢子 Satoko Fukuda (violin), 田中悠美子 Yumiko Tanaka (義太夫三味線 Gidayu-shamisen), 古池寿浩 Toshihiro Koike (trombone)
寺内久さん企画ジョンラッセルオファーだったそう、で知った。ヨーロッパで研鑽したヴァイオリニストってどんなものだろうと思い。ソロで、プロコフィエフの小品を即興化させたり。ソロの3曲目、これがポール・ギーガーの世界に倍音を響き渡らせる名演で脳が真っ白になった。
トロンボーンも最近のポトラッチ・スケープをデフォルトにしたテクニックや感覚が良い。
そして、何に驚いたと言って、義太夫三味線とヴォイスの田中悠美子の即興演奏の存在感だ。この演奏家の自由は、人生観を溶解させるくらいのもの。遊びをせんと生まれけむ。神だ。
いつ演奏が始まってるのかわからない。準備をしているのかな?かちゃ、こと。思わぬ音に歓んで、はちゃっと夢中になったり。子猫が遊んでいるのを眺めているよう。インプロ文法や強度判定の尺度が役に立たない。
田中悠美子の略歴■
こんなに活動の幅がひろいのかー。「2000年からハイナー・ゲッベルズ演出の音楽劇『Hashirigaki』に出演」とある。
「2012年3月、東北民俗芸能と和太鼓を中心とした東日本大震災の追悼演奏会、国連本部公演を含めて米・仏・中三カ国巡回公演に参加。」とも。
3にんで即興をするけれど、田中悠美子の格の違い、というか、彼女の存在に耳と意識は連れてゆかれたままだった。いやあ、これは、出会ってしまいました。
これもまたほんとうに録音できない体験なのだった。
その自由さは、以前二期会ロシア歌曲研究会で出会った平山恭子のソプラノを聴いたことを想起させた。
おやじカンタービレ8 ■
田中悠美子は4月13日(日)20時に喫茶茶会記で坂田明、カールストーン、パールアレキサンダーとの「宇宙へ飛び立つ」公演が予定されている。フライヤーをいただいた。告知サイトは見つからないが。当日3500円。
すわ、行かねば!と思ったが、失業中の身分、これからは時給千円パートをして家賃光熱食費たばこ代だけでクルマを手放して趣味活動は隠遁する身なのであった。
吉祥寺の街は今日も変わらずにあった。懐かしい井の頭公園。かつてディスクイン吉祥寺があった駅ビル。またいつか会いに来るさ。
地上とは思い出ならずや。稲垣足穂。
あ!原田さんとおれとリボンちゃんが写ってる!神野さん撮影。
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