Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2014年02月21日(金) |
マンフレート・アイヒャーはレディオヘッドが好き |
旅を終え。日中気温が上がり、車に乗り込むと暖かく。カーステを鳴らすとニールヤングのライブが流れる。
いつだかマンフレート・アイヒャーはレディオヘッドが好きだときいて、一瞬虚を突かれた。そして、それは当然だよなー、と、思い至るまでの数秒。耳のパラダイム・チェンジ。レディオヘッドもメルドーもアイヒャーも、現代を生きている。いや、現代を生きているという書き方は不遜で、単にリスナーであるワタシが聴きたいように聴いていた自閉を思うべきなのだ。
レディオヘッドもスフィアン・スティーヴンスもルーファス・ウェインライトもわたしは大好き。ニック・ドレイクもね。
『Jazz The New Chapter 〜 ロバート・グラスパーから広がる現代ジャズの地平』監修 柳樂光隆 (シンコー・ミュージックMOOK) では、レディオヘッドもスフィアンもECMも現代ジャズの地平に在ることが記されている。
そこはとても痛快なことなのだ。
ジャズおやじはそんなの聴かない。そして、ジャズファンがそこを通過していない、というのもあるけれど、ワタシもいろんなものを通過していないという恐れもあるなあ。
通過しなければわからないということは確かにあって、何かの理解のために通過するというリスナー生活をワタシはするのかというと、その勤勉さはないし。そうやって、老いてゆくのだな。
それにしても70になるアイヒャーの若さは何なんだ。マヌ・カッチェのECM登用だって、87年のロビー・ロバートソン盤を聴いて当時からスカウトしたというのだから、すごいよな。
(Amazonカスタマーレビュー)
私は十分におっさんだが,The BandのリーダーとしてのRobbie Robertsonはあまり知らない.ただ,本作が出た1987年当時に受けたインパクトは今もはっきりと記憶している.なにせ,プロデューサがDaniel LanoisとRobbie Robertson自身,ほとんどの曲のリズムをManu KatcheとTony Levinが奏で,金字塔アルバム"So"でポピュラリティを獲得したPeter Gabrielが1曲でヴォーカル参加,"The Joshua tree"によってロックシーンでギラギラと輝くことになるU2の面々も2曲で参加しているという豪華さ.そして,かつてのThe Bandのメンバーも脇を固めている.Maria McKee,The BoDeans,Neville Brothersも参加.とどめがミックスのBob Clearmountain.当時の流行りのアーティストと音づくりのスタッフを総動員した,今振り返れば非常にバブリーな作品.
しかし,これだけのコストをかけただけあって曲のクオリティも高い.Robbie Robertsonの「ヘタウマ」なヴォーカルに馴染むのにはちょっと時間がかかったけど,馴染んでしまうと,彼の声の出す味がたまらない.ギターも渋くてうまい.全体的に南部の土臭さを漂わせているものの,リズムから得る硬質な感じは,Peter Gabrielの作品っぽくもあり,その点がオールドファンの鼻につくかもしれないが,上記のアーティストの作品のどれかが好きな人には一聴の価値があると思う.好みが分かれる作品だとは思うが,80年代のロックにおける一つのランドマークであることは間違いないと思う.
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