Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2010年03月16日(火) |
アルド・チッコリーニ@すみだトリフォニー |
アルド・チッコリーニ。1925ねん生まれ、84さい。 フランス在住のイタリア人ピアニスト。チッコリーニのつづりが好きだ。Ciccolini。 すみだトリフォニーへ聴きに行った。
アルド・チッコリーニ[ピアノ]ヴォルフ=ディーター・ハウシルト[指揮]新日本フィルハーモニー交響楽団[管弦楽] ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第3番 ハ短調、ピアノ協奏曲第4番 ト長調
あたまの大きめな痩せこけた小さなおじいちゃんがちょこんと椅子に座った。 指揮者と目配せをしたあと、椅子の背もたれにくの字で寄りかかって両手をひざの上に置いて鍵盤を見ている。 オーケストラが鳴りはじめたのを聴いているはずなのに、ちょっと休んでいるようにも見える。
その枯れてる風情は、なんかシェル・シルヴァスタインの名作絵本「おおきな木」のおしまいに出てくるおじいちゃんに似ている。
前半の第3番。タッチや演奏の流れが軽やかに粒立つようで、まったく年齢を感じさせない。 ・・・聴いてて、つい、うとうとしてしまう。曲として退屈だったのか、おいらの気の緩みか、両方か。 チッコリーニのゴホンという咳で目が覚める。おや、ソロをとってるときに咳をしたのね。おじいちゃんだもん、当然だよね。
後半の第4番。これが素晴らしかった。第2楽章を筆頭に、ピアニシモで攻める・・・、もとい、ピアニシモを紡いでいる時間、 全部で5箇所あった、な。あの、会場全体が息をのんで美しさの、時が止まった空間に漂うこと。 ・・・ベートーヴェンでも、そんなこと、あるんだ。・・・無教養なひとことすいません。
おれさー、日曜のチッコリーニのソロ、リサイタル、寝坊してしまったのだ。 なんてたってチッコリーニがシューベルトD960を弾くんだぜ、ぜひとも聴きたかった。 プログラムの後半は展覧会の絵、これはもう曲がきらい。 曲順が逆だったら間に合ったのに!シューベルトのピアノソナタ21番は後半でしょ?ふつー。そんなことはないのか。
リスナーに秘かに愛されるチッコリーニの『スカルラッティのピアノソナタ集』、これを次回タガララジオでかけよう。
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