Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2006年08月29日(火) 『何語で?In What Language? / ヴィジェイ・アイヤー&マイク・ラッド Vijay Iyer & Mike Ladd』


こないだ紹介した反グローバリゼーション活動支援CD『gascd』、2枚届いちゃったわ。2枚組で15ドルであの内容。
続編は・・・作られていないようですね、左翼的な活動というのは最初だけが美しく力強い幼児的なものであり、困難な継続が粛々と美しいのが右翼的な活動なのだという、そんな箴言に似た文言を想起しますが。


レオン・ポリアコフ著 『反ユダヤ主義の歴史 【全5巻】』 合田正人/菅野賢治監訳 筑摩書房 




第4巻「自殺に向かうヨーロッパ」7980円

内田樹さんの推薦文のとおり、次世代に贈られる書。
わたしもざっと読んでみたけど、ソ連の成立にユダヤ人が重く関与していたとか、シナゴーグが焼き払われユダヤ人たちが襲撃されたクリスタルナハト=水晶の夜(ジョン・ゾーンの作品名からリアルジャズファンには有名)とか、面白いところ満載、なのだけど、記述が詳細すぎて読むのたいへん。


このところ聴いてたCD。



『何語で?In What Language? / ヴィジェイ・アイヤー&マイク・ラッド Vijay Iyer & Mike Ladd』
じゃずじゃ、マーク・ラパポート、ミュージック・マガジンがそろって年間ベストに挙げられていた怪盤。最初に聴いたときは、音楽がごった煮すぎて手におえない感じがしました。ところが、Pi Recordingsレーベルの作品だ!と思ったとたんに、「スレッギルの2作でスタートしたもっとも信頼できるリアルジャズレーベル!」「最新作はなんとジェームス・ブラッド・ウルマー、今まで何してたのよー、の、凶悪な復帰作!」というインフォメーションはいつものことなのよ、それでね、それでね、瞬時にして、この音楽がするすると理解できるようにはっきり聴こえてしまったの。

この変化のリアルさ、実感、って、どういうこと?

わたしの耳は予断によって受信能力が変化するイカモノだというわけですか。こたえはイエスです。
このCDの受信にあたって、Pi Recordingsの他の作品たちにあった“理解する枠組み”といったものが、強烈な補助線になったとしか思えないわけです。

この意識の動きは、単に「わたしは純粋に音楽だけを耳にしているのではない」という事実を示すだけではなく、さらに「差別するリアリティ」というたいへんに危険な情動でもあることを示しています。

わたしは反省すべきでしょうか・・・。


Niseko-Rossy Pi-Pikoe |編集CDR寒山拾得交換会musicircus

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