Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
DiaryINDEX|past|will
2005年12月07日(水) |
ケティル・ビョルンスタの名作『海 the sea』に対してジャズライフ誌のレビュ文中に“脳死”という単語 |
当時ケティル・ビョルンスタの名作『海 the sea』に対してジャズライフ誌のレビュ文中に“脳死”という単語が出てきてのけぞった。 文章を忘れたけど決して悪い意味の文脈ではなかった。そして、ついそう筆走ってしまうに相応しい作品なのだった。 わたしはそのレビュワーに拍手をして讃えたい気持ちになった。 その後、小野好恵さんの海への散骨が行われた際にこの音楽が流されたと知った。
そのレビュワーよりもこの作品にのめりこんでいたわたしは、90年代でもっともECMで素晴らしい作品であるとECMファンサイトで絶賛し、 「これはジャズじゃない」「ピンとこない」という反応にはECM美の御旗をたてて子どもじみた攻撃を仕掛けている。
この作品はぼくの人生の軌道を変え続けている。 ビョルンスタ本人と会い彼の本を借り、ぼくにとってのその後の1ねん半にわたるノルウェーデイズというべき美しい日々が訪れた。
ぼくはときおり、ノルウェーの海岸にあった石を手にして記憶と交信する。土地の名や建物のたたずまい。月のかたち。風のにおい。声。
英国に留学していた友だちが彼らのライブ音源をMDで録って送ってくれた。 彼らは“the sea quartet”というグループ名でコンサートをしていたのだ。 Ketil Bjornstad p, David Darling cello, Terje Rypdal g, Jon Christensen ds <見ないで打てたぞ
日々は過ぎる。なっとうごはんをたべて、目覚ましをセットして夜更かしをする。
もう5ねんは聴いていない。ときどき耳に鳴り始めて動けなくなる。
■
|