Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2005年12月04日(日) お。そいえばけいま、

お。そいえばけいま、おまえの作った編集CDR『カエランド』、良かったぞ。
こないだミスチルのライブのときにもらった編集CDR『死』はさらに深化してるな。曲目くれよ。
・・・なに、おまえ、サイトにアップしてんの?
どれどれ。
・・・な、なんなんだ、このむすこの文章を読む気恥ずかしさは!
・・・なに?おとうちゃんの書く文章のほうがはずかしいだと?

まあいい。おれがさっき自分で自分の聴取にガッツポーズをしたレビュー文を読ませてやろう。
この平易なテキストに含まれた正しさといったものはだな、レトリックをパズルにしてレコード会社や雑誌社におもねってお仕事をするライターとは格がちがうんだな。わかるか?おまえ、わかるって言ったら、また築地で寿司くわしてやる。ほら。言え。

『センデロス / ディノ・サルーシ』 
今年のベストはジャレット『Radiance』の到達、菊地雅章・グレッグオズビーの試みの始動という二択が妥当なのであるが、Erstwhileレーベルの4G『cloud』(たぶん今ここが耳感覚の最先端だと思います)とかボボ・ステンソン・トリオ『グッバイ』(噴出する濃厚なロマン性)とか『Unspeakable / Bill Frisell』(技の匠ぶりに潜んだ自由な精神)をあえて選んでみたい衝動にもかられている。しかしジャズというテーマから少し離れて、音楽が聴く者の意識を、まるで旅をさせているように、視界の想起を伴わせながら連れまわしてしまう、そういう作用の強さでもって計ったときに、この『センデロス』は傑出したものを示していたもので、ここではこれを挙げる。バンドネオン奏者のディノ・サルーシとドラマーのヨン・クリステンセンのデュオによる作品であるが、これはもはやデュオではない(それは風景が大地と空のふたつだというくらいの意味しかなさない)。この二人がパノラマのように繰り広げる80分の演奏はパット・メセニー・グループの最盛期の作品や『シークレット・ストーリー』といったスケールにあることの驚異である。いや、サルーシもクリステンセンも「まあね、こういう旅行は楽しいよね、おれたちのほうがジャズだろ?」と言うかもしれない。お、「センデロス」は「道々」の意だって?やはりアタリですね。


Niseko-Rossy Pi-Pikoe |編集CDR寒山拾得交換会musicircus

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