舘野泉のピアノを聴いた。スクリャービンとバッハ。わたしは即座に理解する。このひとは楽曲に選ばれたピアニストである。作曲家が五線譜の上に生み出した音楽という生命体がピアニストを選んでいる、という驚異。言葉を失う。