Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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きのう、ひさかたぶりに新宿のディスクユニオンに行ったのじゃった。
ヨハニアールトネン、アリルドアンデルセン、ボボステンソン、ポールニルセンラヴ、テオマセロ、マークターナー、などなど、名前を見ると自動的に買ってしまうアーティストのCDたちが。ECMの新譜もぞくぞく。 お、ジョーモリスの未入手新譜じゃ! ま、まさに、おれに買われるために、こんな新宿のはずれのすみっこの棚で、みんなに隠れるようにして、おれを、 このおれを、待っていたのだな、ジョーモリスのCD!
「待たせたな。」 頬を染めてうつむく恥ずかしがりやのCDたち。
しかし、待て。 いったいこれらのCDのどれがあきたこまちの新米10キログラムに相当し得るか、という悪魔の囁きが。 「すばらしい音楽に支出することが世界平和につながるんじゃい」、と、天使。 「おまえがあきたこまちとひきかえにヨハニアールトネンに出費したとて、このフィンランドの老人サックス奏者は、おまえになーんにも思わないぞ、ばあいによっては極東の黄色いサルにこの音楽がわかるのかと怪訝な表情をされるぞ、それに、もう聴く前にこの演奏の出来は誤差5%域内で見抜けているではないか。」、と、悪魔。
し、しかし。 ディスクユニオンにいる、数人のかわいい女の子、のうちのひとり、が、もしかしたら、いつもぼくがエサ箱を漁っているラインナップを、熟知してしまっていて、恋する乙女の純情をたぎらせて、「きっとあのハンサムなおじさまは、ヨハニアールトネンも聴きたいに違いないわ・・・」と、営業本部長の制止をふりきって、ぼくの精子をおいかけて、もとい、仕入れたのかもしれない。
その可能性がゼロであるとは何人も断定できない。
いや、ほぼ間違いなく、そうである。わたしが、そう思った瞬間に、それは真実なのである。
乙女に恥をかかせるわけにわゆかない。 というわけで、悪魔に魂を売ってしまうのを必死でこらえて、天使の言い分に従ったわたしです。いいこ、いいこ。
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