Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2004年06月29日(火) 編集CDRはモンド行為である。・編集CDR『Welcoming Morning 2004.6.24』曲目解説

姜尚中、単語登録するくらい好きー。演説聴きたくてなんかの集会に行った行った。「西部さん・・・」、うー、想像するだけでシビれるー。

阿部昭の小説、好きです。何だったけなー、泣いたですよ。わたし小説きらいなのね、梁石日(やん・そぎる)と中上健次と村上春樹は読んだかな。・・・ほー、藤沢周平ですか。うん、42歳になったし、藤沢周平に行きますか。

あ、こないだみたいに、選挙近くなるとカラオケとメシに誘われて、不在者投票させられることのないように、ね!それってレイプなんだよ。
まずは第一段階として、自民党と民主党の二大政党制度を機能させてみたい。それでどうなるか、だと、思う。

「たださん、ラブホに行ってせっけん使わないでねという価値、わかるようになりました!」。うむ、ちと意味が違うが、相手を知るということはそういうことじゃ。なに?・・・だから、しっこを飲むつうことじゃない!・・・たしかにしっこを飲むことは40過ぎの男性にとって体を立て直す秘密兵器だと教えたが、自分のじゃなきゃ意味がないぞ。わたしの話をよくきくように!混同しないように!



モンドだったのである。ふと、気付いた。
編集CDRを作って聴く愉しみは、その楽曲が本来収まっている文脈から引き離れて、不意打ちに楽しむ、出会う、ということであり、それは、モンドたらざるを得ないのである。ジャンル、審美軸、歴史の積み重ね、もろもろの脱構築・・・そんなおーげさなモンでもない。

今回作成したCDRを聴きながら、あまりに無残にその曲本来の良さが脱色されていたので、なんでかのー、と、考えていたんだ。
ある意味で、聴く受信アンテナのスイッチの落差に対応し切れるかという過酷なリスナー道場であるかもしれない。
たとえれば、とつぜん竹刀を持ってかかってこられたり、いきなりボブサップが出てきたり、岡部幸男や梅沢由香里や福田和也が対戦しにくるような状況なのである。碁盤に座ったり、サーフボードに乗ったり、極真空手をしたり、ゼットンに火の玉を投げつけられたりするのである。
その無残さの回避のためであろうか、我々は、たとえば『サージェントペパーズ』や『ペットサウンズ』『LIFE』『QUEEN II』『カインドオブブルー』『涅槃交響曲』『アグネスインワンダーランド』『クリムゾンキングの宮殿』『深海』『ファンタスティックマック』『マシンガン』『ナンマドル』などといった完璧に構築され尽くしたトータルアルバムから1曲だけ抜き出す、と、いった作業を避けている。
・・・いや、そもそも、こういう編集聴取行為はすべからく、音楽に対するボートク行為になって、さえ、いるのではないだろうか。
いいのだ、ボートクできるほど濃密な間柄だから、いいのだ。

編集CDR『Welcoming Morning 2004.6.24』

1. rance (track3) / Collection of Coloniea of Bees 2000 (1:07)
※プロフを見て驚いた。タイコのJON MUELLERは、ハル・ラッセル(Hal Russell)に習った経歴だ。このトラック、ちと短くて残念。
2. エントランス(LIVE) / Asian Kung-Fu Generation 2004 (4:13)
※アジカンの後藤くんの価値は、メガネだけでなく、やや投げやりな唱法が、日本の語り芸の系譜にもしっかりとリンクしているような、節回しにある。歌詞も、おおいに価値あり。聴いてもわかんない歌詞なところが、またいい。ロヴァ耳6月度MVPナンバーに選定。
3. Welcoming Morning / Chappie 1999 (3:59)
※「だいすきだいすきだいすき・・・」というサブリミナルヴォイス(川本真琴らしい)に乗って、匿名な女性ヴォーカルがエヴァンゲリオン的な言語観の透明な歌詞(なかなか得難い名作だと思うぞ!ジョンアンダーソンに歌わせたいぞ!)を歌う。かなりアブナイ。本質的に宗教歌だ。1999年というと、モー娘。が「ラブ・マシーン」で社会現象化した年だ。構造不況のニッポンはモー娘。を支持した(まさにchappieには貧乏なところがみじんもない)。このchappieは、匿名なキャラを立てて、さまざまな女声で歌わせている。サードシングルの「七夕の夜、君に逢いたい」ではあまりもの売れなさにヤケになったものかキャラが立ち過ぎる森高千里に歌わせている(詞:松本隆、曲:細野晴臣、演奏:ティンパンアレイ、と、カミングアウトまでせざるを得なくなっている)。アルバム『New Chappie』には、井上陽水、草野マサムネ、福富幸宏、小西康陽、COILなどなどが集結する。仕掛け人は松本隆との話も。シングル『Welcoming Morning』のジャケは、下着姿の多くの女の子のキャラが整然と並んでおり、それに透明のカバーをかぶせると様々な衣装を着た彼女たちになる、という仕様になっており、ものすごー深く本質を突く作為におののく。さて、収録したのは、シングルヴァージョンのもので、エンディングにかけて「おもちゃのちゃちゃちゃ」が反復してかぶさってゆく楽曲の沸騰点において、コップの水にストローでブクブクさせて上昇させる手法で解決を見せている技がすばらしいと思うものである。・・・ふー(よう、書くなあ)。
4. Palo Alto / Lee Konitz with Warne Marsh, Bill Evans, Jimmy Garrison, Paul Motian 1959 (9:18) from『Live at the Half Note』
※トリスターノの代役で登場したのがビル・エバンスですが、このトラックでは何にもできていません。コニッツ〜マーシュのだらけていながら、うっとりとしたハーモニーを冒頭と最期に決めているあたりが、たまらない。それに、まばらな拍手がいいでしょ?
5. わたしを返して Album Version / 小谷美紗子 1999 (5:15) from『うた き』
※あんたは家政婦か、あんたは市原悦子か。愛にはかぎりがあるけどお金には限りがないぞ!そんなふうに突っ込みを入れては、やはり、反省するのです。長女が中学1年生のときに、わたしが初めて自分から娘にあげたCDが『うた き』じゃったが、このCDRを聴きながらイントロすぐに「おとうちゃん、なんで小谷美紗子なの?」と反応されたのが嬉しかったじゃ。
6. Garnet (january) / Emil Richards 1967 (2:33) from『New Sound Element “Stones”』
※なんともモンドのお約束のような「変拍子+ムーグ」の演奏。
7. Svefn-G-Englar / Sigur Ros 1999 (9:21)
※シガー・ロスのこの楽曲の彼方には、テリエ・リピダルとケヴィン・シールズがいる。
8. In Love In Vain / 菊地雅章 1995 (5:17) from『LOVE SONG』
※日増しに唸り声がうるさくなっている、そんなところでジャレットに勝たなくていいぞ、の、昨今の菊地雅章であるが。このCDは唸り声はほとんど収録されておらず、なおかつ、こんな詩情を、放っている、曲があるのである。美しすぎて、心臓が止まりそうである。
9. Oceanus / Solstice – Ralph Towner, Jan Garbarek, Eberhard Weber, Jon Christensen 1974 (11:06) from『Solstice』
※ECMレーベルを代表する4人による、ECMを代表する奇跡の名演。
10. Garden / Spiral Life 1995 (5:23) from『Flourlish』
※夏休みのソーダ水と花火の深夜に彷徨うような若者の恋を描いた名盤『Flourlish』の冒頭を飾る。
11. Lasko / FME - Paal Nilssen-Love, Nate McBride, Ken Vandermark (12:38) from『live at the Glenn Miller Cafe, Stockholm, Sweden Feb,27,2002』
※とにかく、タイコ。
12. 熱くならない魂を持つ人はかわいそうだ / 友部正人 (6:29) from『友部正人‘72〜’74』
※よけーなお世話だ、と、やっぱり思ってしまう、今の友部には歌えない“時代の歌”。
(76:44)


Niseko-Rossy Pi-Pikoe |編集CDR寒山拾得交換会musicircus

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