Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2004年03月31日(水) |
CDR『And Birds Are Still・・・,』 |
夜の桜がまだ暗がりにアスファルトから反射する街灯の光に照らされていたから、下から見上げるぼくは車をそこに停めて後部座席に横になって眠った。
午後1時からはCD灌頂会があった。スピーカーのコンディション良好。 ポイントは ・UA(ううあ)の『うたううあ』『SUN』『空の小屋』 ・アーマッド・ジャマル『but not for me』 今年はジャズ名盤入門!をすることにしました。 ・ECM自選ベスト“;rarum”のヨン・クリステンセン
ECMのギタリスト、ヤコブ・ヤングも、即座にいい。 サザンの「TSUNAMI」をオリジナル超えしている菅原洋一の歌唱もいい。 北朝鮮の芸術をつかさどる国家公務員たちが首領様にささげる音響をつむぐポチョンボ電子楽団もいい。 ムーンドックの復刻もいい。
CDR『And Birds Are Still・・・,』
1 the pop group / amnesty report (1979) 3:16 ※ ポリフォニックなリズムのメルト・ダウン。このリズムの大胆なズレを脳で処理している時間はない。 2 can / halleluwah ( 1971) 5:38 ※ ジャッキ・リーベツァイトのドラムスこそがCANなのだと確信できる演奏。トータスのジョン・マッケンタイヤーに最も影響を与えた男だと勝手に信じている僕。 3 松村禎三 teizo matumura / 映画「tomorrow 明日」より(1988) 5:58 ※ 映画では悲劇的なラストシーンに向かって静かに始まる。映画を観た人間なら永遠に忘れられないメロディ。そして時を刻む音。 4 吉松隆 takashi yosimatu / And Birds Are Still・・・,Op72 (1998) 7:45 ※ 非調性的な現代音楽の限界を知る吉松隆。僕が吉松を愛するのはそういう部分。 5 黛 敏郎 toshiro mayuzumi / 映画「赤線地帯」より (1956) 2:23 6 黛 敏郎 toshiro mayuzumi / 映画「気違い部落」より (1957) 1:41 ※ 映画音楽を書く時の黛は、趣味の実験をしているようだ。どちらも映像は観たことがないが、音から想像させる力は物凄い。 7 菅野よう子 yoko kanno / 映画「tokyo.sora」より medley 破片〜時速12キロのフリンジ〜彼女の温度〜ウィークエンド(2002) 7:14 ※ 坂本真綾に永遠の“feel myself”をプレゼントした菅野よう子が最もストイックになったとき、こういう曲を書く、と勝手に信じている僕。 8 joe henry / flag (2003) 5:11 ※ アルバム「tiny voices」の中で唯一ジム・ケルトナーがドラムスで参加した曲。その意味を理解できるか否か。ほとんどこれは神がかりなプレイだと思う。 9 charles ives : 答えのない質問 the unanswered question / leonard bernstein(cond) NYP(1908) 5:28 ※ 独り言のような音楽。迷いが頭の中を堂々めぐりしている時、このような音楽を心の中で無意識に奏でているのかもしれない。 10 robert wyatt / sea song (1974) 6:38 ※ ロバート・ワイアット自身による間奏のピアノ・プレイの「間」に、元・ドラマーである彼の天才を見た。 11 olivier messiaen : イエスの永遠性への賛歌 eulogy to the eternity of jesus 10:01 “世の終わりのための四重奏曲”より from “quartet for the end of time” gil shaham(vn),myung-whun chung(pf) (1941) ※ ブロック・コードのみのピアノがバックにつくヴァイオリンによる歌曲とでも言えばいいか?転調につぐ転調で、音楽は次第にエーテル状になり空気の中に溶けていく。 12 tortoise / dot,eyes(2004) ※ ジャーマン・ロックそのものと言ってよい。カオスだ。トータスの真価は、そこにある。
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