ハードボイルドというのは、こういう作品を言うのだろう とにかく、カメラワークにも含めて、映画のようなクオリティがあるドラマ。「ハゲタカ」に通じるものがある。
全編、どこか暗い映像の中、警視庁公安部外事第四課特殊捜査班が舞台のドラマなのだが、単なる刑事ドラマではなく、サスペンス要素が強いものとなっている。
そもそも、公安警察を舞台にした作品のドラマって、いままでなかっただろう。闇に包まれた組織を取り上げるということだけで、すごく興味を引かれる
主任・住本(渡部篤郎)は、どんな手を使ってでも、ターゲットを逮捕していく。たとえ、裏で金を渡して、ターゲットをわなにかけるとしても。
金で雇った男によって、だまされ、経営が傾いた機器製造の会社の社長が、ある外国の外交官(テロリストと繋がってる)に、国外へ流してはいけない機密の機器を5000万円で売ろうとする。
その現場を、公安外事の捜査班チームは、極秘裏に押さえる・・・
すごく緊迫したシーンの連続でした。本格的派であることだけはよく感じるドラマではある。
さすがに民放ではなかなかこうした連続ドラマは作れないだろう。とにかく、徹底してハードボイルドに、作りこまれている。
それにしても渡部篤郎っていう役者さんは、僕は「怪優」だと思っている。このドラマでも、裏の暗い顔があり、ストーリーが進むにつれ、本当の顔が浮かび上がっていくのだろうと思わされる。
ずいぶん前、あるドラマで「猟奇的なストーカー」を演じていたり、 「ケイゾク」では、一癖もフタクセもある、刑事を演じていたり、 「永遠の仔」では、少年時代の親からの虐待で、トラウマを抱える男を演じたり
この人しかできないような特異な役、シリアスなドラマの印象がいままで強すぎるんですよね。
「恋がしたい、恋がした、恋がしたい」ってドラマでは、普通の教師を演じていたけれど・・・
そう考えたら、この人が主演のドラマ、けっこういままで見てるんだね。
来週には、このドラマのキーとなる、石田ゆり子さんが物語に絡んでくる。どう展開するのか、楽しみです。映画「殯の森」で主演した、尾野真千子さんらが出演しているのも、NHKらしい、キャスティングですね。
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