Land of Riches


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 2018年06月29日(金)   余波(なごり) 

悲伝の日程が発表された時、一番公演期間の長い京都劇場に行ったことないし見たい!と思い、
先行で申し込んだらチケットがご用意されたので行ってきました、久々の京都。
地震で見れなかった人たちも少なくなかった京都公演ですが、高槻〜茨木間は
徐行運転のため新快速が遅れているとのアナウンスを聞いて、地震はあったんだと実感しました。

新幹線を降り、駅そばのホテルに荷物を預けてまず向かったのは伏見深草の藤森神社。
2回目だかの刀剣御朱印巡りの際に頂いた刀剣お守りを納めたかったのと、
鶴丸の写しを見に。旬を過ぎた紫陽花が咲き乱れる境内に湧く不二の水、美味しかったです。

写しは思ったより小柄(押形から刀身を想像するスキルがまだまだ足りないようです)でした。
平安刀って三日月や源氏兄弟みたいに反りが強いイメージがあって。
…一番印象的だったのはガラスケースにつきまくった指紋でしたが(苦笑)
あとこの世のほぼ全ての鶴丸グッズを網羅する寄贈品ショーケースも圧巻でした。
海外限定品なども普通に奉納されてますからね。

京阪に乗って次に行ったのは、祇園の建仁寺塔頭両足院。
黒田長政が関ヶ原の時も兜の中に入れていたという秘仏・毘沙門天が
明治になって寄贈されたお寺です。ここは普段は非公開で、
観光のオフシーズンで特別公開が多い冬と、庭に半夏生の咲く季節の年2回しか
中には入れないので、ちょうど行ける時期なら行くしかないだろうと。

塔頭だけありこじんまりとして(案内してくれたのも観光協会の人で
お寺自体の関係者は誰も常駐していないらしい)ましたが、庭は綺麗でした。
もう代えの利かない大正時代のガラス越しに眺める庭園、美しかったです。
庭園は石をメインにして眺めるといい、と帰りに京都駅で買った本で学んだのですが(苦笑)
勝守は表が水牛兜、裏が藤巴の黒田仕様なのに、売り子のガイドさんに
浅井長政と間違えられたのは悲しかったです…黒田長政の知名度を思い知らされました。

近所にあるこれまたtwitterで仕入れたシュークリームを頬張ってから
(京都のおかみさんの勧誘撃退術はおっかなかったなあ…(笑))
東山を少し歩いて高台院へ。秀吉の妻ねねゆかりの寺だけに、
中で案内する人が全員女性だったのが印象的でした。しかも広くて
めちゃくちゃアップダウンがあって、疲れた疲れた(苦笑)

この日はかなり強い通り雨が日差し照り付ける中を降り注ぐこと幾度となく、という
観光には全く向いてない最悪の天候だったのですが、それでも京都の街は
駅前と清水寺付近、祇園を中心に日本人の方が少ないんじゃないかってくらい
外国人観光客メインで人があふれてました。あと岐阜ナンバーのバスが大量に
駐車場に止まっていたりする修学旅行の学生も健在。この調子なら秋なんて…?!

ここで力尽きてホテルに戻り、あまりに汗をかいたのでシャワーを浴び、
メイクを一旦落として、もう一度身支度してから京都劇場に向かうという
予想外の展開になりました。京都劇場が駅ビルにあって有難い限りですね。
明治座公演からの宿題だった「山姥切のクリアファイルを長谷部と交換する」も
あっという間に達成できましたし。雨が降り込むところが劇場外トレーディングエリアに
指定されていたのは少し過酷だと思いましたが(京都駅は完全に仕切らないという
日本古来の習慣を踏襲した建物なので、風や雨が意図的に中に入ってくる構造)

京都劇場は小さ目で、刀ステでは初めてのプレミアム席だったので、
オペラクラスを使えば和田さんの表情を堪能できました。かっこよかったです。
敵を踏みつけるシーンをようやく知覚できて満足でした。戦闘中はどや顔ですよ!
悲伝は2回目が一番辛いと後ろの人が休憩中に言っていて、納得でした…。

山姥切は長谷部が主命に忠実であることを否定はしないんですよね。
長谷部もまた、汚れ仕事をやるのは(山姥切ではなく)自分であるべきと思っていて。

いろんな考察をtwitterで検索して読んだんですが、まさか一番トンデモ説だと感じていた
“歴史は1945年から後に続かない、それを続けようと三日月はループを繰り返す”が
最も正解に近いのでは、と思ったのが一番の衝撃でした。心が死にかけている三日月が
強く反応するのは、例えば鵺が人の歴史を守ると言った瞬間だったりして…!

そうそう、人生2回目のスタオベ体験しました。初めての八犬伝は
周りが立ったから仕方なく…という気分だったんですけど、今回は
「こういう気分の時にスタオベってやるんだ!」と納得でした。
繰り返されるカテコの、3回目でスタオベになって、最後に座長が頭を下げる時に
一段と拍手が大きくなるの…凄く気持ちがよく分かって、最高な気分でした。

2018.7.9 wrote


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