Land of Riches


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 2017年11月03日(金)   ローカルルール 

週間予報ではずっと雨だったんですが、文化の日は晴れの特異日だけあり、
いざ当日になったら好天。私は朝からマチアソビカフェTOKYOに向かったのでした。
ずっと待っていた鶴丸・薬研ペアの描き下ろし、グッズをたった6日間しか
売らないなんて発表するからには、整理券を手にして入店するしかありません。

実は終わってみたら、この日、25日までの期間延長が発表されたのですが…。
HFカフェがフリー入場だから稼ぎ頭のとうらぶは止められませんわな。
三日月・鶴丸のランチョンマットの初回で欠品を、ufoにしては珍しく店員が謝り倒してましたし。

ufotable cafeが10時半から整理券配布なので、なんとなくそれくらいに着く時刻に
出発したんですけど、マチアソビカフェは朝(7時半頃?)からの列形成が認められてて、
スタッフが出勤する9時半頃には配布を始めるため(しかもそれをwebに明記しない。
日によって状況が違うと店員は言い訳してた…並んでたほぼ全員に)
10時半の段階では、もう夜の回しか残ってませんでした。11/3〜11/4には
グッズの祭典AGFもあるため、上京してきた人も多いんですよね…。

時間がありすぎてしょうがないので、湘南新宿ラインで大宮に向かいました。
県立博物館の上杉家刀剣展。3館連携で、本来の所蔵元である埼玉で、
国宝である謙信景光は展示されない為、実質グッズを買いに行くようなものです。

初日ながら特設コーナーを撤収できるレベルの(審神者の)来客でしたが、
並ぶ刀剣のクオリティからむしろ審神者じゃない一般男性も多く、
展示は何周かしないとじっくり見ることは出来ませんでした。
照明もうちょっと頑張ってほしかったけど歴史ある県立ではあんなものか…。

無料ゾーンに置かれていた絵師さん描き下ろしの謙信くんイラストでは、
彼は可愛いのではなく、長船派相応のイケメンだと分かったのですが、
だからこそファンの間でもあまり評判がよろしくない通常立ち絵が惜しい…。
(戦闘絵は割と好き。埼玉の博物館がグッズ版権でこれを選んだのも分かる気がする)

上杉家は鎌倉時代の皇家将軍付き添いがルーツという歴史ある家。
(足利尊氏・直義兄弟の母親である清子も上杉家出身)
だからか、どこよりも刀剣を生ぶのまま保管する文化があったらしく、
他では見かけないサイズの大太刀・薙刀が複数並べられてました。
よそだと磨り上げしちゃうところなんですが。

展示のタイトルにもある三十五腰は、目録が完全に現存していないのもあり、
現時点ではその数自体がもはや伝説と化してしまっています。
義と信仰のために戦った謙信(まさか彼が日常的に接していた
泥足毘沙門天がいるとは思っていなかった)が愛用した梵字などが入った武器。
(秩父大菩薩と刻まれた謙信景光もその一振りと言える)
そして跡を継いだ景勝が政を通して手に入れた刀剣。
石高をひたすら削られる行く末でも、先祖伝来の宝を死守し続けた米沢の藩主たち。
コレクションの豪華さ以上に、上杉家の崇高な精神を鑑賞するような心地がしました。

備前刀結構あるんですが、でも派手じゃないんですよ。しっとりと言った調子で。
一番見た目が派手だったのは、景勝自筆の目録にも出てくる秘蔵の一振り、
からかしわでした。長谷部国信の皆焼です。皆焼だと黒っぽく見えるんですが、
これは現在個人蔵だから研ぎの関係もあるのかもしれませんけど…とにかく
黒い部分が他とのコントラストを強烈に描き出していました。

謙信、景勝と一段ごとに歴代の手紙を装丁し直したりせず保存する、
旗も残っている等、とにかく保存には気を遣う一族だったようで、
だからこそ21世紀の私達も美しい品々を見られるんだと感じた次第です。

五虎退も見るのは二度目ですが、拵えは初めてでした。可愛い拵えでした。
ブレストシーブ所蔵の来国次の拵えは鱗みたいで派手でした。

梟書茶房で時間を潰してから、再び中野へ(通い過ぎて中央公園が馴染みのスポットに)
おめあての鶴丸・薬研クリアファイルは唯一の数量制限(2限)がかかりました。
ノベルティで選ぶわけではないメニューは美味しくて、どうせならufotableの飲食は
こういうノリで足を運びたいものだとずれた感想を抱いたのでした。

2017.11.7 wrote


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