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そういえば、昨日クールダウンで谷澤さんがDUDUだったか、ゼだったかに 永田さんの低い声は、聡太さんの重低音と違い迫力はない…でも耳に心地よいです。 「明日は完璧な形で勝ちたい。一番後ろから積極的に声を出していきたい」 声を出すようになった柏の中でも、一際努力して出そうとしているのは確かです。 きっとSさんがメールを送ってきたのが今日だったのも、何かのめぐり合わせ。 9時少し前に目が覚めたのですが、起きろ・動けと叫び続ける何かと、このまま 動かないでまどろんでいたい―それは睡眠欲求なのか?―と駄々をこねる何かが 30分以上一つの体の中で火花を散らしていて、噛み合わない理性と感情と肉体とを 強引に接続して布団をたたみ、どうにか乗ったのは、あらかじめ調べておいた中では ぎりぎりの電車でした。鹿島神宮駅周辺の風景を見て、奥野さんも言っていた通り 道路の整備が進んだ街、ここで積み上げた想い出は柏のそれの比ではないと 表層意識よりやや深い領域の何かが呟きました。思い出の奥底に沈む“感覚”が。 私はメインスタンド最上段のSOCIO席をキープ(当然ながら素晴らしく良い席。 ただし今回は掃除してないので汚れてました)したのですが、メインでは さばききれず、ホームゴール裏も開放されました。開放された瞬間、周囲から 一気に人が減ったのは、メインは寒いからか、それとも皆ゴール裏が好きだからか…。 なかなか出てこない選手のために、桜井フォトグラファーたちは、屋根の日陰に 隠れてしまう撮影用の長椅子を、何度も何度も移動させなければなりませんでした。 集合写真―それは予想外のプレゼントでした。そう、言うまでもなく撮影時に 着用するのはユニフォームです。全員がそれを着る…もちろん、羽田さんも。 ようやく出てきた選手達ですが、やはり寒いのでしょうか、手をこすり合わせたり。 最前列を早々とキープした深井さんでしたが、周囲にいじめられまくってました(笑) 一度撮影してから、#24を着用したアイウソンが登場。みんなに「青木!(笑)」と 呼びつけられます。撮影が終わると、みんな速攻で撤収。#14ユニフル装備の 羽田さんも白い“靴”履いて、跳ねるように消えていきました。私がユニ姿を 最後に見たのは2001年の春(今思うと、このあたりからZEPHYRが事実上の 更新停止に陥っているあたりが私を物語っている気がする)のような。 もうこれだけ見れただけでも満足、試合がどうなってもかまわない…と思いました。 深井−ファビオ・ジュニオール −−小笠原−−−本山−−− −フェルナンド−熊谷−−− 新井場−大岩−金古−名良橋 −−−−−曽ヶ端−−−−− 点取り屋の自覚を更に深める(でも結果が…)深井さんと、キレキレの本山さん、 キャプテンとして今まで以上に周囲を“視る”意識が高まった小笠原さん。 今年の鹿島は何かが違うと思いました。その変化は、頼りなくもあり、新鮮でもあり。 ようやく帰ってきた熊谷さんは、時折試合勘に不安をのぞかせながらも、 やはりこの人がいると中盤が締まると思いました。熊谷さんが削られた時が スタジアムのボリュームがMAXになった瞬間のようにすら聞こえました。 相馬さんはフロンターレでバックラインを仕切り(私にとって、相馬さんのCBは バルセロナ五輪予選代表で名良橋さんとのSB争いに負けて回されたもの) 新井場さんは全く違和感なくローズレッドの#7をまとって、彼らしい動きを (それがアントラーズにはまだフィットしてないとしても、それでもいいのです) 繰り返していました。もうそこにいるのが相馬さんでない事実を、どうしてこうも ストレートに受け入れられたのか、理屈と感覚は一致しないな、と苦笑いでした。 同様に、少しも違和感なく映ったのは#3の金古さん。サテで着ていたからでしょうか。 結婚を発表し、充実したキャンプだったのかFREAKSでも表情も明るかったですが、 以前のように気負うのとは異なり、堂々と守ってました。そして左CKをゴール正面で フリーで叩き込みました。喜び爆発というわけでもなく、けれど確かに 掴み取った成果をアピールしてました。さすが某さんが来なかっただけある! 喜びも冷めぬうちに、センターサークル少し前からロングシュートを放つ金古さん。 この瞬間、悟りました。今の金古さんを包むオーラは、私が頼もしく感じていた “ヒガシのキャプテン”のそれ。ヘディングも、相手の体を押さえ込む動作も、 指示出しも、呼び起こされるのはデジャヴでした。本当に嬉しかったです。 安心して後ろをゆだねられるCBが、“やっと帰って”きてくれたんですから。 そうそう、悪評高き新ユニフォームですが、上+下+ソックスとフル装備すると 案外いいかもしれないと思いました。サポが上だけレプリカで着ると、 背中がダサそうですけど。ただ紺の面積があまりに大きすぎるのは否めません。 満足して迎えたハーフタイム。二人の選手がパス交換を始めます。当然のように サブの選手だと思いこんでいた私の耳へ飛び込んできた、黄色い悲鳴。 「こぉじぃーーー!」 スタンドから遠い側にいたのは、随分と回復し、でもなんとなく顔が老けたと 思わずにもいられない中田浩二さんでした。で、その相棒は茶髪で白の “スパイク”を履いて…え? 私は彼を凝視しましたが、認識しきれずにいました。 「ハネー!」 誰かが叫んでます。コートの横幅の半分程度離れて、ぽんぽんと長い球を 蹴りあう二人。両足を使い、時には少し球が浮くのですが、それも全く関係なく、 “普通に”ロングパスを蹴っているのです。トラップの瞬間ごとにドキドキする感覚も 回数を重ねるたびに薄れ、代わりに湧き上がったのは、感慨。もうここまで できるようになったのか…クリスマスから確かに“もう”2ヶ月が過ぎている、 でも2年以上の月日に比べたら、2ヶ月なんてあっという間にも感じるのです。 羽田さんがボール蹴っている姿を見たら泣くんじゃないかと思ってました、 ずっとずっと。サッカー選手なのに蹴れないことが、本当に悲しかったから。 でも、実際、ひょいひょいとボールを蹴る背中を見たら、負の感情はなく、 ただただ純粋に嬉しかったんです。顔が熱くなって…雑念が消えていって。 引き揚げる二人には、拍手も送られていました。私は何も言えませんでした。 次は、斜め後ろへジグザグダッシュする姿を見るのが目標かな。 後半は次々とメンバーを入れ替え(岩政さんは素材としてはレベル低くないと 私は感じました。技術は伴ってないけど…大卒でなければ十二分に許容点…)て 顔見世のファン感といった趣に。野沢さんも調子良いようで、たらたら歩く姿は 消失していました。途中出場で好印象だったのは、ルーキーの増田誓志さん。 U-19好きとしては、彼の堅実でもあり華美でもある素敵プレーは見逃せません。 試合後、選手駐車場でジャージ姿の深井さんと金古さんが記者に囲まれてました。 金古さんは笑顔もこぼれてて、本当に充実した毎日なんだろうと思いました。 その横を、運転手の首藤さんと通り過ぎていった羽田さんの顔も暗くはなくて、 昨夏の悪夢を思い起こすと、本当に夢のようだと感傷に浸りまくりの私でした。
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