Land of Riches
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U-20のブエノスアイレスへの旅はまだ終わらない…所要時間30時間。 通信技術の発達で地球が“小さく”感じられる現代ですが、やっぱり大きいんだな、と今更のように感嘆してます。 そして、香港への(しかも経由地の台湾で一度機外に出られる)フライトでも生き地獄に思えた私が そんな長時間の拷問に堪えられるとは到底考えられず、初めて、初めて、アルゼンチンなんて嫌だと思いました。 行きたくて行きたくて仕方ない…でも、いざ行くとなったら逃げ出すこと間違いなし。
瑞穂での試合後、サッカーで泣いたのが3回目で、1回目がフランス・ワールドカップ予選の日韓戦 (山口素弘さんのループシュート虚しく敗れた試合)なのは思い出せたのですが、 2回目がいつだったのかどうしても思い当たらず…名古屋空港のベンチでやっと記憶を取り戻しました。 枯れ芝舞う強風の千葉…山形恭平さんと一緒に泣き崩れた、あの1月3日です。 私はついに、この珠玉の(こんな表現がふさわしくないのは百も承知)メモリーすら 闇で覆ってしまおうとしているのか、とおのれへ愕然としました。
本当は前田隆さんのオウンゴールなのに、「前髪にかすりましたよ」と実にふざけた―いかにも“らしい” コメントを吐いてみせた、私を泣かせた張本人が、羽田さんなのですよ。 もう今では、どんな顔してその一言をほざいてみせたか、容易に想像がつく人。 3回目の涙が羽田さんのせいかどうかは、断言する自信がないんですけど(どちらかといえば根本さんの頑張り?) あまりに自分の中での“位置”というか“定義”が変わりすぎてしまって、 “現在の私”には、1月3日の涙は快くない過去なのか…と、その事実に泣きたくなります。
昔、嫌いすぎて気になってファンになってしまった投手が二人ほど―石井丈裕・今中慎二―いましたけど、 羽田さんはそれとも違って、今の私が自分へ素直に生きることだけを追求している証のような存在です。 気の向くままに、気まぐれに振り回して…他人の迷惑もかえりみず、過去との連続性を自ら断って “言動不一致”としか形容しようのない行動を瞬間瞬間で積み重ねていく、そんな毎日。 明日…帰ってくるその日も、今と同じぐらい会いに行きたい気分かどうかは分からないのです。
その日を待って、待つために生きようとは思うけれど。
なんで、よりによって、羽田に…と嘆かれたこともあります(苦笑) でも羽田さんとの出会いが、私が本山さんと出会ったのと全く同じ“理由”だから、しょうがないんです。 ずっと幻を追いまわしている―代役を探し続けて。私が本当に好きだったのは、誰…? 時間は、いまだ、最終予選で止まったまま? その頃、羽田さんはまだ15歳だったというのに(微苦笑)
像が…私の五感を通して受けた印象によって内側に形成される像が…微妙に膨らんで…縮んで…。 投機対象―歪んだ情熱、行き所のない感情、はけ口、失われた目標、穴埋め、ほつれを繕うように。 柔らかなアプローチ…そのボールの奪い方は、寒暖を両立させたカバーリング。
イメージは、与えられた情報によって修正されますが、そうでなければ勝手に“成長”していきます。 そこにあるのは、実在しない、まさにフィクションと呼ぶべきもの。架空の概念。 野沢さんの場合は、存在自体が架空のわけでは当然なくて、その陰が…伸びたり縮んだりしているだけですけど。 いつも薄暗がりでボールを蹴っている野沢さんの陰は朧げで、目を凝らして捕らえようとする際に 類似のものと独自に判断した、既知の陰の情報をオーバーラップさせてしまうので、真実が見えないのです。 私の中で一度消えた陰は…突然陽光の下へ出てきて形作られた鮮烈な輪郭で再構築されたのですが。
アルゼンチンの昼は日本の夜。だから、また陰は見られない…。
…あげ損ねのマテ茶で一息いれてみました。紅茶みたいにポットへ葉を、という方法で入れたんですが これで合ってるんでしょうか野沢様&山瀬さん?(南米のことならまずはこの二人) 一緒に試飲した母親いわく、昔、烏龍茶がダイエットになると言われていた頃に飲んでいた 濃い目の烏龍茶にちょっと混ざりものが…と(母親にはマテ茶だとは言ってない)言った感じだそうで。 少し苦いです。ローストしてないのは緑茶風になるんでしょうか。
今日の一言:「zzzzz.....zzzzz.....」
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