anxious for Heaven

鳥かごなんて、最初からなかった。

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2004年06月09日(水) Wrist Cut。
今日は恋愛には直接関係はないのだけど
思ったことがあるので、書いてみます。
上手く表現は出来ないと思うけれど
一応「当事者だったもの」からの視点です。

チャボさんの日記を読んで(お名前クリックで飛べます)。
ああ、やっぱりなぁ…という感じです。
私はこの件には全く関わっていないのですが
(ただ単にチャボさんの日記の愛読者というだけなので)
いろんなことを考えました。思い出しました。

「滅べ。自傷よ」

私は、Kyo SasakiというHNの他に、メインのHNを持っていて
そちらを知っている方は、ほぼ全員が知っている事実なのですが
いわゆる「リストカッター」でした。そんなに重度ではないけれど。
今でも左腕に、一生消えない、大きな傷が残っています。
精神的に病んでいたとか、今でもそれは完治していないとか
いろんな背景はあったものの、自傷行為をしていました。
精神科の閉鎖病棟にも、3年前と昨年、2度入院しています。

昨年の入院のときに、同室だった13歳の女の子がいました。
その子は重度のリストカッターでした。
傷のない部分を探すのが困難なほど、腕を切り刻んでいました。
傷自体は薄かったけれど、本当に、見たことがないくらいの
無数の傷跡がありました。

他の患者さんは、もちろんその子にこう言いました。
「リストカットは止めようよ」「何もならないよ」
だけど私は言いませんでした。言えませんでした。


いつもありがとうございます

直接関係がないから、無責任な言動をしたのだろうと
そう思われても仕方がない言葉です。
だけど、責任逃れと言われようと何と思われようと
そうじゃないんです。

結局は、本人が納得しなければ、止まらないんですよ。
いくら周りに理論で止められても、感情で止められても
本人が何かに気付くまで、絶対に止まらない気がします。
その、気付くきっかけとなるのが何かは、人によって違うと思いますが。
大事な人に泣かれて気付くのかもしれないし
飽きたから止めてしまうのかもしれないし
だから、意見を言うことは、決して無駄ではないのだけど
そう信じたいのだけど

でも。

リストカットをしていた「私」あくまで個人が思うことですが
リストカットを否定されることは、自分の行動を否定されることは
自分そのものを否定される、そんな気がしました。
それがいかに世間一般常識として、倫理として正しいことであっても
自分を否定されるのは、とても辛いものです。
否定されたことに対して、意固地になってしまって
それで余計に自傷行為に拍車がかかることもあるでしょう。

止めるな、と言っているわけではなくて、何と言えばいいか
自分でもハッキリしませんが
自傷行為をしていることを含めて、その人を認めるというか
本当になんと言っていいのか、私の頭ではわかりません。

先月、高校時代の恩師に相談されました。
「リストカットをしている子に対して、どう接すればいいんだろうな?」
私の返答はこうでした。
「たぶん、構いすぎるのがよくないんだと思います。
中途半端に止めたりしてしまうと、こうすれば構ってもらえると思って
余計に加速するかもしれませんし。
本人がいつかきっと気付きますよ。馬鹿だなあって」
だからその時を待ってあげればいいんじゃないでしょうか、そっと。
そしてその時が来たら、黙って受け入れてあげればいいんじゃないでしょうか。

自傷行為も、そこに向かうまでの経緯はケースバイケースで
これが正しいという解決方法も接し方もないと思います。
だから私が言っているのは、「そのひとつ」に過ぎません。

自傷行為を止めろとは言えないし
止めろと言うな、とも言えません。

自傷行為をしている人に言いたいのは
「いつか気付く。その時にきっとわかると思うけど
あなたのことを認めて、気にかけて、心配していた人はたくさんいる」

ああ、やっぱり何も上手く言えません。
自分の文章構成の下手くそさを痛感するばかりですが
いろいろ…思ったんです。本当にいろいろ。
そしてこんな風にいろんなことを考えさせてくれたチャボさん
本当にありがとうございました。
お礼を言われる筋合いなんかないって言われそうな勢いですが。

まあ、現実的に一番傷跡に関して困ったのは
彼の実家に挨拶に行く時です…。
精神科に入院していたことは予備知識として知っていたはずですし
自傷行為のことも話してあったのかもしれませんが
やっぱり傷を見られて「どうしたの?」と尋ねられたり
説明をしているうちに嫌悪感を抱かれたり
そういうのが怖かったです。とてもとても。
誰もそんなことは聞いてませんね。
でも、そういう、現実的なことで困ったりして
それで気付くこともあるかもしれません。
オチが全く存在しませんが終わります。

My追加

一緒にいられると思ったのは
たぶん、間違いじゃない。
written by:Kyo Sasaki
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