橋本裕の日記
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28日のボホール観光では、フィリピンで一番古いという石作りのBaclayon教会を見学し、チョコレート・ヒルズにのぼり、世界一小さなターシャという猿に会ったりしたが、やはり一番面白かったのは、ロボック川のクルージングだ。
二人で一艘の舟を借りたので1200ペソ(約3000円)と高くついたが、運転する青年の英語のガイドつきで川を滝のあるところまでさかのぼり、椰子の葉の生い茂る南国の原始的な川辺の風景を堪能することができた。
途中、舟を岸のほうにつけて、地元の小学校の子ども達がギターを弾き、ダンスをしながら歌うショーを眺めた。私達ふたりのために一生懸命パフォーマンスしてくれる。ガイドの青年の話によると、休日は学校の先生に引率されて、いつもこうして演奏しているのだという。Donationとして200ペソ渡した。
クルージングを終えて、川沿いのレストランで食事をすることになったが、運転手に案内されたところはバイキング料理の店は350ペソもするのにろくなものがそろっていない。食欲がわかないので、昼食はパスしてタグビラランに戻った。気宿泊の予約をしておいたメトロ・センター・ホテルの前で車を降り、1日の車代として2500ペソ(約7000)を運転手に渡した。
このホテルは市の中心街にある立派なホテルだが、宿泊料金はスタンダード(2ベッド)で1250ペソ(約3000円)である。しかも朝食つきだという。このホテルには60ほどの客室があるが、最上級のプレジデンタル・スイートでも6000ペソ(約1万5千円)だ。ここでも私達は2つの部屋を別々に取ったが、部屋をシェアすれば泊まれない額ではない。飛び込みでこのホテルが取れたのはラッキーだった。
このホテルのレストランで、カルボナーラーとマンゴーシェイクのおそい昼食をたべた。150ペソである。このあと部屋で一休みしてから、7回にあるフィットネスクラブをのぞいてみた。卓球場があったので30分あまりMさんと卓球を楽しんだ。それからその隣のプールに行って両足を水の中に入れた。冷たい水が汗ばんだ体に心地よかった。
それからシャワーを浴び、6時ごろ、ホテルから歩いて10分ほどのところにあるボホール・クオリティ・モールに出かけた。ここの最上階のレストランでタグビララン港の夜景を見ながら、焼き鳥とマンゴーに舌鼓を打ちながら、盛りだくさんで楽しかったボホールの一日を振り返った。Mさんに勧められてあと1日滞在をのばしたから、こうした豊かな時間がもてたわけだ。その分多少出費はかさんだが、この選択は正解だったと思った。
ところが、ホテルへの帰り道、私達は道に迷った。人に聞きながら歩いたが、もホテルが見つからない。ホテルはモールから2ブロックも離れていないはずなのに不思議だった。私もMさんもかなり重症の方向音痴らしい。3人目に道を聞いた男性が、わざわざホテルの前まで送ってきてくれた。
とてもきれいな英語を話すので、「先生ですか」と聞いてみると、「DYRD−KISS」というFMラジオ局でデスクジョッキーをしているのだと言う。セブでも聴けるので、ぜひ聴いてみてほしいという。どうりで綺麗な英語を使うはずだと思った。
この男性から10時過ぎに、私の部屋に電話がかかってきた。私はすでにベッドインしていて、朦朧とした頭で最初相手が誰だか分からず、女性でも斡旋する悪い電話ではないかと思い込んで、「Who are you?」と思わず尖った表現をした。
そうすると、「今夜お会いしたロバート・ジェームスです」という聞き覚えのあるクリアな英語が返ってきた。私はこれで眠気が醒めた。ロバートと少し英語で話した後、とてもくつろいだ嬉しい気分に浸りながら、ホテルの大きなベッドに身を横たえた。
(今日の一首)
小夜ふけて異国の街をさまよえば 心もただよふ月の明りに
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