橋本裕の日記
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2007年07月21日(土) 納豆記念日

 私は食卓に納豆があり、妻や娘たちが「おいしい」と言いながら食べていると、急に不機嫌になる。「食品会社の宣伝に乗せられて、そんな豆の腐ったものを食べていると、ガンになるよ。健康で長生きしたいなら、そんなものは食べないほうがいいよ」といらぬ憎まれ口をたたく。

 私は冷奴が大好きだが、納豆はどうしても駄目だ。あの独特の腐臭とネバネバがいけない。どうして妻や娘たちが「うまいうまい」と言って食べているのか、不思議でならない。納豆は健康食品だというが、これも眉唾だと思っている。おそらく、みんな催眠術をかけられているのだ。

 先日、この持論を職員室で展開したところ、隣の席の理科のS先生が、「最近の納豆はそう臭くはないですよ。それに、料理法によって、おいしく食べられます」という。彼のお勧めは、「納豆入りのオムレツ」だそうだ。納豆と一緒にねぎを刻んでいれる。塩コショウで味付けすれば、とても美味なオムレツができるのだという。

 私はこれを笑って聞き流していたが、S先生が一昨日それを作って持ってきた。そして「どうか試食してみてください」という。私はおおいに戸惑った。納豆は私の天敵のようものだ。これを口にしないということは、私のアイデンティティの一部である。納豆を食べたら、自分が自分でなくなりそうな気がしたからだ。

 しかし、S先生がせっかく示してくれた好意を無にすることもしのびない。私はおそるおそるそのオムレツを一口食べてみた。苦いような塩辛いような独特な味がした。しかし、納豆のあの強烈な臭みはほとんどしない。決して美味とはいえないが、それほどまずくはない。そこでもう一口、二口と食べてみた。

「どうですか」
「納豆らしい臭みがないですね」
「そうでしょう」
「これなら、食べられます」

 S先生のくれた納豆オムレツはなかなのもので、スーパーで売り出せば人気商品になるのではないか。しかし私はお金を出してまでは買わないだろう。私は納豆オムレツを3分の1ほど食べたが、これが限界だった。やはり納豆を食べるのは、依然として苦手である。

なにはともあれ、一昨日の木曜日に、私は生まれてはじめて、納豆を食べた。かくして2007年7月19日は私の「納豆記念日」となった。

(今日の一首)

 真夜中に携帯鳴って飛び起きる
 「明日何時から」と気楽な生徒

 昨夜のことだ。真夜中の1時過ぎに携帯がなり、あわてて飛び起きた。何事かと思えば、「明日の終業式は何時から?」という男子生徒の声。内心ほっとしたが、熟睡中を起こされて腹も立った。「6時からだ。その前に給食がある」と少し不機嫌に答えた。夜中の電話は心臓に悪い。おかげで生活のリズムが狂った。

(お知らせ)

 これまで2系統だった日記帳を、エンピツの日記帳1本にまとめました。明日からセブへ行くので、日記をここに書きたいと思います。ただし、セブの学校のパソコンでエンピツ日記が書けないかも知れません。その場合は、掲示板「ひとり言」にセブ日記を連載したいと思います。


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