橋本裕の日記
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2007年05月16日(水) 風邪と怠惰に効く薬

 4月に入って、何年かぶりにひどい風邪を引いたが、その後も、咳がとまらず、体調がよろしくない。妻には「どうやら肺がんになったようだ。今のうちにおとうさん孝行しておかないと、くやまれるよ」と、暗に「お小遣いの値上げ」をほのめかして、冗談半分に言っている。

 体調が悪くなるのは、土日である。夜中に咳き込んで、「こんなにつらい思いをするくらいなら、死んだほうがましだ」などと思う。しかし、月曜日の朝になると、かなり気分がよくなる。学校にたどりつくころにはほとんど咳も出ず、体調もかなり回復している。だから学校は休まないが、勤労意欲は大幅に減退している。

 妻は病院に行けというが、医者嫌いの私は行く気になれない。夜中に辛い思いをしているときには、「仕方ない、行くか」と思うのだが、あくる日になり、体が少し楽になると、「面倒だからやめた」ということになる。そして市販の風邪薬を飲んで、なんとかしのいでいる。

 体調が悪い原因の一つには、この4月から勤務時間が1時間延びたことがある。それまで昼食を食べ、一休みして12時30分頃に家を出ればよかった。ところが今は、昼食を食べ終わるやいなや、12時前に家を出なければならない。この「食後の一休み」がなくなって、生活のリズムがすっかり狂った。

 体調が悪いと、仕事も思いようにはかどらない。勤務時間が1時間増えても、やる気が半減しては、かえって仕事量は減る。最近、クラスの生徒が毎日7,8名も休んでいるが、これも私の気力の減退が大きい。

 昨日は久しぶりに出てきた生徒がいたが、「やあ、よくきたな」と声を掛けただけで終わった。それ以上、生徒と深くかわろうという気力がわかない。以前は休んだ生徒には必ず電話を入れて「がんばるんだよ」と励ましていたのに、これもさぼっている。電話をするのが億劫で、生徒と話をしたいとも思わない。これでは担任失格、いや教師失格だ。

 これまで2年間、雨の日を除いて、自転車で家と木曽川駅を往復していた。ところが最近は妻に車で送迎してもらっている。学校からの帰り、疲れた足取りで駅の改札口を出ると、車が迎えに来ている。これはありがたい。一度この安楽を味わうと、もとには戻らないだろう。妻がやさしくなったのは、「おとうさん孝行」の一言がきいたのかも知れない。

 もっとも、小遣いのほうは、4月も据え置きだった。次女が就職して家計がずいぶん楽になった。そこでお小遣いの大幅値上げを要求しているのだが、妻は家のローンの返済が先だという。これも最近の体調不良と勤労意欲喪失の原因の一つだろう。今日は給料日である。私の健康と勤労意欲の回復には、「お小遣いのアップ」が最良の薬だと思うのだが、お小遣いのアップは5月も見送られそうだ。

(今日の一首)

 家買えばわれに残らずわが稼ぎ
 ため息ついて青き手を見る


橋本裕 |MAILHomePage

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