橋本裕の日記
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2007年05月12日(土) 嵐の中の人身事故

 一昨日の木曜日、前線が通り過ぎて、雷が鳴り、嵐が吹き荒れた。その風雨が少し収まったころ、12時近くに、妻の運転する車で家を出たが、JR木曽川駅に近づくに連れて渋滞がひどくなってきた。これでは学校に遅刻するので、私は車を降りて徒歩で駅に急いだ。

 ところが、駅の構内で人身事故があったらしく、電車が全面的にストップしていた。復旧の見込みはなく、名鉄の新木曽川駅まで行けば代替運送の切符がもらえると駅員に言われて、事情がよくわからないまま、雨の中を傘を差して15分ほどさらに歩いた。今朝の朝日新聞を読むと、若い女性が線路に立ち、貨物列車にはねられて死んだようだ。

<10日午前10時25分ごろ、愛知県一宮市木曽川町のJR東海道線木曽川駅構内で、線路内に立っていた女性(22)が、梅田発富士行きの上り貨物列車(37両編成)にはねられ、死亡した。この事故で同線の上下線が一時不通となった。JR東海によると、上下線計27本が運休、特急「ワイドビューしなの」を含む計15本が最大131分遅れ、約1万1000人に影響が出た>

 新聞を読んだ限りでは自殺の可能性が高いようだ。現在木曽川駅は改修工事の真っ最中で、多くの作業員がいる。彼らには線路に立っていた女性を助けられなかったのだろうか。

 もっとも、少し時間がずれていたら、私も現場に立ち会う羽目になっただろう。私にしてもプラットホームから飛び降りる勇気はなかったに違いない。プラットホームから転落した人を助けようとして死んだ男性や、遮断機の下りた踏み切りに留まっている自殺願望の女性を助けようとして殉職した警官がいたが、こうしたことはなかなかできることではない。

(今日の一首)

 線路立つ若き女は死出の旅
 嵐のなかに雷が鳴る


橋本裕 |MAILHomePage

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