橋本裕の日記
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好きな道みなそれぞれに歩むとき辛きなかにもこの世はたのし
すこしずつ子どもに還るたのしみを日記に書いて今日もしあわせ
足羽川桜並木は芽ぐみでも歩けば浮かぶ爛漫の花
鼻水とくしゃみがつらい花粉症母に会へども心はよそに
ふるさとの小さなブランコ夢の中お下げ少女の面影ゆれる
ひさかたに雨の音きく障子越し小鳥の声もなにやらたのし
純白の辛夷の花を見上げれば心にひろがる清らな思い
週末にコッツウオルズに一人旅絵葉書送ると娘のメール
さびしさに河原歩けば鶯の初音を聞けり白雲の空
さびしいなあくびをしてもさびしいなさかだちしてもまださびしいぞ
たのしみは異国に住みてその土地の言葉あやつり友を得ること
木曽川を眺めてたのし散歩道御岳見ゆる雨上がりの空
争いを好むものありおろかなる人々ありてこれにむらがる
みぞれ降る寒さのなかで身をちぢめ桜のつぼみ眺めていたり
100円のコーヒー飲んで語り合うこのひとときの色即是空
夕食は妻の握りしおむすびをふたつ平らげお茶を一杯
願わくばひとり静かに月ながめ息ひきとりて風となりたし
杉苗を背中にかつぎ山道を父と登りし雨の日ありき
娘より届きしメールそのたびにわれも旅する異国の街角
夜学来てふたとせ過ぎぬこのごろは白髪頭もますます淋し
英国の旅より帰りたのしげに娘は少し太ったという
お彼岸に墓参りしたお土産の草もち食べる田舎の匂い
死してなお人は生きたりさわやかな草原を吹く風のごとくに
大空に希望という文字書いてみる自由の国を旅してみたし
子育てを終えてひといき人生の門出迎える娘がまぶしい
菜の花の蕾を食べてすこやかに今日も散歩す春風のなか
モナリザの謎の微笑み人生はかくも楽しや神秘に満ちて
早起きはたのしきものよ今朝もまた日記を書けば小鳥のさえずり
ちらほらと桜咲いてる昼下がり鶯さえずりひかりあふれる
働けどさらに貧しく忙しい競争社会の弱者はかなし
(今日の一首)
助け合い支えあわねば生きられぬ われらはだれも生かされている
私たちが幼い頃は、もっとみんなが助け合って生きていたように思う。地震が起これば隣のおじさんが心配してパンツ一枚で家に飛び込んできた。銭湯に行けば、おたがいに近所の人が背中を流し合ったものである。日本が経済大国になるにつれて、この温かさが社会から失われたようだ。
私は資本主義経済というのは、必然的に「格差」を生み出すものだと思っている。いわばこれは「必要悪」のようなものだ。しかし、この「格差」が必要以上に拡大し、「勝ち組」と「負け組み」を生み出すようになると、社会が荒廃する。格差を是正し、社会をこの荒廃から守るものが政治である。現在の政治はこの大切な使命を忘れているようで残念だ。
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