橋本裕の日記
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2007年03月14日(水) 「なごやん」が好き

 名古屋名物は何か。お菓子では「なごやん」が好きである。白あんのシンプルな焼き菓子で、毎日食べてもあきない。しかも、値段が安い。5個入りで定価300円である。近所のスーパーでもっと安く買える。

 私は毎朝起きると、コップに一杯の水をのむ。それから「なごやん」1個食べる。これで満ち足りた気分になり、パソコンの前に座って日記を書くわけだ。

 以前は「コーヒー」と「チョコパイ」の組み合わせだった。しかし、3年ほど前から、健康上のことも考えて、これが「水となごやん」の組み合わせに変わった。妻は私のこの習慣を知っているので、「なごやん」をかかさない。必ず朝起きていくと、「なごやん」が食卓の上に置いてある。

 ところが先日、どうしたことか、なごやんが置いてなかった。冷蔵庫を開けたり、あちこちさがしまわったが、どこにも見当たらない。しかたなく水だけ飲んで、パソコンの前に座ったが調子が出ない。そのときできたのが、次の短歌だ。

 さびしいなああさびしいななごやんよ
 おまえがなくてほんにさびしい

「なごやん」は義父の好物でもある。彼は「赤福」も好物だというから、私と嗜好が似ている。ところで義父は「なごやん」をよく手土産に持参する。いつか妻が義父と一緒に恵那にいる伯母(義父の姉)の家を訪れたとき、伯母が義父に「はずかしいのでこれからこんな安物は持ってきてくれるな」と言ったそうだ。

 義父の実家は素封家で、姉もそれなりのところに嫁入りしている。弟がそんな安物の手土産で毎回現れては面白くないのだろうが、義父は「うまいものはうまい。値段じゃない」ととりあわない。こういう実質本位なところも私と似ていて、好感が持てる。

 ちなみに2年前に長女はこの義父からお金を借りて新車を買った。今回の次女のロンドン留学の費用も義父に用立ててもらっている。妻に言わせればウルトラ級の倹約家で、人に金を貸すなどありえないそうだが、やはり孫には甘いようだ。

 この義父と去年は知多半島へ潮干狩りに行った。今年もしきりに行きたいと言っているらしい。80歳を過ぎても、家で木彫り教室を開催するほど元気である。「なごやん」のおかげだろうか。この元気に私もあやかりたい。

(今日の一首)

 みぞれ降る寒さのなかで身をちぢめ
 桜のつぼみ眺めていたり


橋本裕 |MAILHomePage

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