橋本裕の日記
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昨日は福井に帰省した。ヨーロッパ軒でカツ丼を食べ、足羽川の桜並木をあるいた。いくら暖冬だといえ、まだ花の季節ではない。そこで満開の桜を空想してみた。ところがこの空想も長くは続かなかった。くしゃみや鼻水が出る。それから目がかゆい。花粉症である。
10年前にプールに通って退治したはずだが、去年から再発した。今年は去年に輪をかけてひどい。散歩は早めに切り上げて実家のほうに歩いた。途中で薬局を見つけたので、花粉対策マスクを購入して装着した。
実家で母と2時間ほど話した。その間も鼻水が出た。弟が仕事の関係で、帰宅できないかもしれないという。弟は建築業界で働いているが、技能の資格をとってから出張が多くなり、ほとんど家に帰らなくなったという。
母は元気になっていた。そしていろいろと家のことや孫の将来を考え、悩み始めた。孫が大学に合格しても、授業料が心配だというので、「そんなことは、弟夫婦にまかせればいい。奨学金制度だってあるんだから」と、少し強い口調で言った。
「何も考えずに、自分のためだけに生きたほうがいいよ。好きなことをしたらどう」 「それができないのよ。孫たちが心配で仕方がないの」 「心配しても、仕方がないだろう。なるようにしかならないのだから」 「それは、離れていればそうだろうけど、一緒に住んでいると、そうも言っていられないの」
辛抱し切れなくて、つい余計なことを言ってしまった。これも花粉症でいらいらしていたからかも知れない。そこで少し反省して、母の愚痴を聞くだけきいて、「また、近いうちにくるから」と腰を上げ、夕方の列車で帰ってきた。夕暮れのふるさとの街を車窓から眺めながら、もう少し母にやさしくすべきだったと思った。
(今日の一首)
鼻水とくしゃみがつらい花粉症 母に会えども心はよそに
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