橋本裕の日記
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| 2007年01月27日(土) |
プログラミングに熱中 |
パソコンを買ったのは、12年ほど前だが、きっかけは職場にかかってきた一本の電話だった。
「ビジュアル・ベーシックをご存知ですか」
教員になったころ、物理室にパソコンが一台おいてあった。それをつかい、ベーシック言語でゲームの簡単なプログラムを書いて遊んだ覚えがある。ビジュアル・ベーシックはプログラム言語のベーシックが一段と進化したものだ。
「パソコンと一緒にビジュアル・ベーシックのソフトを買っていただきます。そうしたら、1年間、無料で学習をサポートさせていただきます」
この一言で、パソコンを買う気になった。これがすこし前まで現役で働いてくれていたNECのPC9821である。OSは「ウィンドウズ3.1」で、ビジュアル・ベーシックのほかに一太郎とロータスのソフトがついて、35万円ほどした。
それからしばらくは、ビジュアル・ベーシックに熱中した。自分でいろいろなソフトを作った。あけてもくれても考えることは、プログラムのことばかり、という状態が1年間ほど続いただろうか。英会話の学習ソフトや、画像処理ソフトなどを次々と作った。授業の合間にも、つぎはどんなソフトをつくろうかと、ノートを取り出して、いろいろとデザインを考えていた。
プログラムを書いていると、頭の中がシンプルになる。基本的に、プログラム言語は「IF A is B、then C is D」というこれだけの文である。これが何百何千行も続く。論理さえ間違えなければ、私のキーの一押しでプログラムが走り出し、パソコンがいろいろなパフォーマンスを始める。
自分の手で何かを創造するということはとてもたのしい。これに熱中して、夜中12時を過ぎることもしょっちゅうだった。もし、私が中学時代にプログラム言語に出あっていたら、ひよっとしてプログラマーを目指したのではないか。しかし、すでに私は45歳だった。考えてみると、視力が悪くなり、血圧があがりだしたのはこの頃だ。
今でもときどき、成績処理のときなどに、必要に応じて簡単なプログラムを書く。しかし、もう熱中することはない。何事も健康第一に考えるようになった。何かに全身全霊で熱中できた頃がなつかしい。
(今日の一首)
たのしみはふとたちどまり山を見て ヘッセの詩など思い出すとき
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