橋本裕の日記
DiaryINDEXpastwill


2007年01月02日(火) 幸福になる5つの秘訣

 数年前から年賀状を書かなくなった。そのおかげで、年の暮れがずいぶんノンビリできるようになった。のんびりできるだけではなく、お金の出費も少なくなった。楽ができて、しかもお金が浮くのだから、こんないいことはない。もっともこうして浮いたお金はすべて寄付することにしている。今回も、ユニセフと赤十字と「ペシャワールの会」に、あわせて1万5千円ほど寄付した。おかげで心がいくらか軽くなった。

 年賀状を廃止したが、毎年年賀状を下さる方がいる。その中の一人は山形県に住むKさんだ。20年ほど前に、私は国語科の免状をとるべく、仏教大学の通信教育を受けていた。そのとき、同じ国文科のKさんと、スクーリングでいつも同席をした。そのころ私は30代の後半で、Kさんは結婚したばかりの人妻だった。

 私は彼女と一緒に、伊勢物語を読み、現代詩の講義を受けた。その講義のすばらしかったこと。「ああ、僕もこんなすばらしい授業をしてみたい」と胸を弾ませたものだった。講義が終わった後、彼女と、「いい授業だったね」と感想を交わしあった。これでよけいに学校が楽しくなった。

 夏のスクーリングは2年間続いた。翌年も京都でKさんと一緒になり、教室で並んで授業を受けた。私は数学の教師をしていたが文学大好き人間である。そのころはせっせと短編小説を同人誌に発表していたので、小説の話もした。彼女はいつもほほえみながらきいてくれたが、内心ではずいぶん風変わりな人だと思っていただろう。それでも特に私を男として警戒するでもなく、少し年の離れた友人として自然に接してくれた。これがうれしかった。

 Kさんとはその後、一度もあっていない。それでも、毎年年賀状が来る。二人の子供に恵まれ、幸せな結婚生活をしていることが文面からもうかがえる。今年の年賀状によると、観光関係の仕事で海外の担当をしているらしい。きっと、充実した毎日を過ごしてみえることだろう。

 というふうに、元旦の午前中はいただいた年賀状に一枚一枚に目を通しながら、いろいろと考え事をし、そしてあらかじめ用意しておいた用紙にやおら返信をかく。こちらから賀状を出さなくなって久しいのに、毎年20人近くの人から、こうした心のこもった賀状をいただくのは、ほんとうにありがたいことだ。

 昨日は返信を書いている途中に、「初詣にいくわよ」と妻の声がかかった。そこで、妻と娘二人と私で近くの中島神社に恒例の初詣をした。毎日散歩でその前を通っている小さな郷社である。お賽銭をあげてから、「今年は次女も社会人になります。ありがとうございました」と感謝の祈りをささげた。

 このあと家族と4人でカラオケに行き、4時間近く、大いに歌った。森進一の「襟裳岬」や八代亜紀の「なみだ恋」、谷村新司の「昴」などを久しぶりに熱唱した。

 何人かの友人から、メールの賀状もいただいた。その中のお一人から「幸福になる5つの秘訣」を教えていただいた。おおいに共感し、納得した。ここに引用させていただこう。

 ありがとう(感謝)
 いいですね(肯定)
 うれしいな(随喜)
 えらいなあ(尊敬)
 おもしろい(好奇)

(今日の一首)

 なにゆえにお神酒はうまししみじみと
 ありがたきかないのちあること


橋本裕 |MAILHomePage

My追加