橋本裕の日記
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いよいよ今日から学校の「文化祭」である。今日と明日は「ステージ発表」が主で、明後日は「バザー」が中心だ。一年生の影絵と演劇の発表は明後日で、とくに私が顧問をしている演劇部の出番はステージ発表の最後である。今年、1年生ばかりで発足した部なので、実力も実績もない。これが初舞台だから不安がいっぱいである。
先週から7人の部員が遅くまで残って毎日練習している。そのせいで私はいつも定刻にしていた地下鉄の電車に乗り遅れる。一昨日はとくに遅くなった。練習が終わり、学校を出たのが10時30分である。雨の中を小走りに急いで、何とか10時47分の地下鉄に飛び乗った、座席に腰を置いた瞬間、たいへんなことを思い出した。
体育館の施錠も消灯も、校門の施錠もすっかり忘れていたのだ。たしかに体育館を出るとき他の部活の部員らしい生徒はいたが、顧問がいた気配はない。そうすると、私が最終責任者である。ところが、地下鉄の時間が気になり、この大切なことを忘れてしまった。自分でも信じれない大ポカである。
地下鉄では携帯電話が使えない。名古屋駅についたところで、野球部の顧問のS先生に電話を入れた。 「体育館の施錠も消灯も、正門の施錠も忘れた。先生は今どちらですか?」 「自宅です。そうですか。生徒に連絡を取ります」 しばらくして、先生から連絡が入った。 「生徒がすべてやっておいてくれたそうです」 「そうすると、大丈夫なのですね」
これで安心した。それにしても何というしつけの行き届いた部員なのだろう。生徒がやってくれていなかったら、また学校に引き返さなければならない。とうていJRの終電に間に合わないから、名古屋のホテルで一泊することになったかもしれない。
いつもは木曽川駅から自転車だが、妻に木曽川の駅まで迎えにしてくれるように電話した。そして、11時17分のJRに乗った。夜にお弱い私はいつもなら寝ている時間である。
必死で眠気をこらえて11時40分ころ木曽川駅で降りた。駅を出て、雨の中、妻の運転する車に駆け込んだ。助手席に腰を下ろしてしばらくすると、一日の疲れとともに睡魔がおしよせてきた。
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