橋本裕の日記
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| 2006年10月16日(月) |
金華山と三丁目の夕日 |
一昨日の土曜日、妻と二人で金華山に登った。お城のある山頂でヤマガラたちにピーナツをやった。私が掌に乗せて待っていると、次々に掌にとまり、可愛いしぐさで首を傾げ、ピーナツをくわえて飛び立つ。妻がその様子を携帯の写真に収めた。
去年ダイエットして体重を10キロ減らしたので、以前に比べて山歩きが苦でなくなった。私より8キロも体重の重い妻が息を切らしている横で、私は涼しい顔である。
しかし帰り道、「1万円やると言ったら、もう一度上るかい」と聞いたら、「5千円でも登るわ。千円なら迷うわね」という。「1万円なら登るけど5千ならいやだ」と言う私にくらべて、妻の方がしぶとい。やせっぽの私より体力があるのかもしれない。
山登りから帰って、tenseiさんから借りた「ALWAYS三丁目の夕日」のDVDを見た。この映画は妻や娘が見に行って「とてもよかった」と言っていた。「でも、お父さんの好みではないかもね」と言うので、映画館まで足を運ぶのはやめたのだが、いつかDVDで見てみたいと思っていたのだ。
見てみてよかった。懐かしかった。ストーリーも良くできているし、配役もよかった。昭和33年といえば、私が小学生の2年生で、若狭の青郷にいた頃だ。翌年の34年が伊勢湾台風の年である。
<東京下町の夕日町三丁目には、人情味あふれる住民たちがにぎやかに暮らしていた。そんなある日のこと、鈴木則文(堤真一)と妻・トモエ(薬師丸ひろ子)、息子・一平が暮らす自動車修理工場・鈴木オートに、集団就職で上京した六子(堀北真希)がやって来た。
ところが、立派な会社を期待していたらしい六子はどこか、がっかりした様子……。一方、何かと則文と反発しあう駄菓子屋の店主で、しがない小説家の茶川竜之介(吉岡秀隆)。一杯飲み屋のおかみ・ヒロミ(小雪)に恋心を抱く茶川は、ひょんなことから、彼女の元に連れられてきた身寄りのない少年・淳之介の世話をすることに……。
さて、六子が加わった鈴木家には何が起こるのか?さらに茶川と淳之介の奇妙な同居生活の行方は? 夕日町三丁目の人々には、どんな未来が待っているのか?>
あるHPから引用させてもらった。DVDだと英語の字幕が出る。これはありがたい。英語の勉強もかねて、昨晩もう一度見てみた。字幕の英語はとてもやさしかった。たとえば、淳之介の母親を捜しに行った一平と淳之介が、遅くなって家に帰ってきたときの鈴木一家の会話はこんな具合だ。
You had us so warried. Where were you? (心配かけて、どこへ行っていたの?)
But I'm proud you made it so far. (だけど、よく遠くから帰って来られたわね)
Thanks to your blessing, we could afford to ride the tram back home. I'm gratefull. (お母ちゃんのお守りのおかげで、都電に乗って帰ってこられたんだ。感謝しているよ)
Use it when you're in trouble. (困った時には使いなさい)
このあと場面がかわって、淳之介の枕元で交わされる茶川竜之介(吉岡秀隆)と一杯飲み屋のおかみ・ヒロミ(小雪)との会話がたとえばこんな風に続く。
Yur're acting like a real father. (本当のお父さんみたいだったわ)
Cut it out.. (よせよ)
But I gess he misses his mother. Can't blame him, he's still a chaild. (だけどやっぱり本当のお母さんが恋しんだろうな。無理もないか、まだ子供なんだから)
If we get together, I would be Junnosuke's mother. And the 3 of us would be a family. (私たち一緒になれたら、私、淳之介のおかあさんになれるでしょう。そして親子3人で暮らすの)
そして、最後の場面。大晦日に青森に里帰りする六子(堀北真希)を見送ったあと、夕日を眺めながら、一平が母や父と交わす会話。題名「ALWAYS」の由来がわかるところである。
It's beautiful again. (今日もきれいね)
Sure is. (きれいだな)
Of couse it is.Tomorrow and the day after and for 50 more years! The sunset will always be pretty. (あたりまえじゃないか。あしただって、あさってだって、50年先だって、ずうっと夕日はきれいだよ)
I certainly hope so.(そうね。そうだといいわね)
I sure hope so. (そうだといいな)
1958年(昭和33年)から50年先といえば、2008年である。さて、現在私たちが眺める夕日は、子供時代に眺めた夕日のようにきれいだろうか。いや、そもそも夕日をどれほど眺める機会があるのだろう。たとえ眺めても、私たちの心がゆたかでなければ、夕日は美しくも、荘厳でも、敬虔でもないだろう。
それにしても自分の好みの映画を英語の字幕で見るのは、とてもよい英会話の勉強法だと思った。DVDだと日本映画も英語の字幕が出るのでありがたい。なんだ、こんな風に言えばよいのかと、とても参考になった。
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