橋本裕の日記
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| 2006年09月02日(土) |
飽食と飢餓が同居する社会 |
日本の食料自給率は40%で世界最低、 対して世界最大の食料生産国のアメリカは自給率130%を誇っている。アメリカ政府は過剰生産に頭を痛め、農家に援助金を出して輸出に力を入れている。
しかし、そのアメリカで3000万人が充分な食糧を確保できずにいる。アメリカの子供達の8.5%がお腹を空かせているという統計があり、飢餓に面している子どもや餓死者も多い。サンフランシスコ市だけで年間600人が餓死しているという。
このアメリカの現状は、世界全体の縮図でもある。今日の世界では小麦や米などの穀類だけで全人口に毎日3,500カロリーを提供できる量が生産されている。まさに「過剰生産」の時代だ。そして肥満からくる成人病を大量に生みだしている。
ところが、食料過剰生産されているにも限らず、世界は飢餓に直面している。国連食糧農業機関(FAO)の年次報告によると、世界で食料不足に直面する人口は8億5200万人に達し、毎年600万人の5歳以下の子どもが、栄養不足と飢えに関連する病が原因で亡くなっている。そして私ちがすむこの世界で、毎日2万5千人以上が餓死している。
http://www.jawfp.org/hunger.html
日本でも小泉構造改革によって、格差社会が到来したという論調があるが、私は格差社会への移行はこれからが本番でないかと思っている。小泉内閣は格差社会へ移行するための地ならしをしたわけだ。日本国憲法は国民に最低限の文化的生活を保障している。日本をアメリカのような飽食と飢餓の同居する社会にしてはならない。
そのために私たちは何をすべきだろうか。こうした世界の現状をまずはしっかり認識することだろう。そしてできるだけ多くの人に、この情報を伝え、この世界の真の姿を知ってもらうことだ。私たちに出来ることは限られているが、全く無力というわけではない。
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