橋本裕の日記
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2006年04月30日(日) 楽しみな潮干狩

 昨夜、長女がアサリをもって遊びにきた。彼氏と知多半島の方に、潮干狩にいったそうだ。今日は私が妻や義父をつれて、潮干狩に行く予定である。やはり、知多半島の師崎あたりの海になりそうだ。

 長女の話だと、すごい人出だという。人混みが嫌いな私はこれを聞いて怖じ気づいたが、潮干狩は義父が楽しみにしているので、やめるわけにはいかない。とにかく行って、適当な海でまねごとだけでもしてみたいと思っている。

 義父はすでに80歳を越えているが、まだまだ元気で、自宅で「木彫り教室」を開いている。55歳で会社を退職し、もう30年近くやっているわけで、これはもう本当に好きだから続いているのだろう。

 義父は恵那の生まれで、自然が大好きである。私の家に泊まりがけで遊びにきて、木曽川で泳いだこともある。その頃、義父は木曽川の河原で大きなスッポンをみつけて生け捕りにした。甲羅の直径が50センチはありそうな大物で、きわめて凶暴だった。よくこんなものを捕まえたものだと思った。

 スッポンは義父が名古屋の家に持ち帰り、しばらく家で飼った後、やはり手に負えなくなり、一万円で料亭に売ったそうである。これには妻が不満で、「木曽川に逃がしてやればいいのに」と怒っていた。

 義父とは若狭の海に行って、泳いだこともある。そのときは小浜に一泊した。蘇洞門めぐりの舟に乗り、景勝を楽しんだり、お寺巡りをしたりもした。思い出してみると、この25年間、義父とはいろいろな旅をしている。ひるがえって、67歳で死んだ実父とは、ゆっくり旅をしたこともなかった。これは少し淋しいことである。

 潮干狩りは、子どもが小さい頃はよく行った。18年ほど前に「潮干狩」という小説を書いて同人誌「作家」に発表したことがある。そこにありし日の家族の様子が書かれている。昨日は久しぶりに、それを読み返し、思い出にふけった。同じ海に行くわけではないが、こうして書いているうちに、久しぶりの潮干狩がたのしみになってきた。


橋本裕 |MAILHomePage

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