橋本裕の日記
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2006年04月21日(金) 水槽の中の小世界

 妻が旅行中、私が餌をやるのは鳥たちばかりではない。居間の水槽や屋外の3つのバケツには、メダカやドジョウ、ヤマトヌマエビ、スジエビなどがいる。彼らにも餌をやらなければいけない。餌は二種類あって、顆粒状のメダカの餌と、赤虫である。

 ドジョウは4年ほど前、同僚の先生にもらったものだ。メダカは近くの田んぼで取ってきた。家の水槽やバケツでもう何代も代替わりをしている。ヤマトヌマエビもどこかで拾ってきたものが、代替わりをしている。他に名前の分からない小魚もいる。

 スジエビは今年琵琶湖に遊びに行ったとき、立ち寄ったスーパーでパックで売っていたものだ。パックの中でまだ動いていたので、なんだか哀れになり、ついでにポリ容器も買って、そこに琵琶湖の水を入れて放してやった。

 家に帰ってくると、バケツの底で大半は死んでいたので、それは天麩羅のかき揚げにして食べた。それでも数十匹は元気だったので、水槽とバケツに手分けして飼うことにしたのだ。最初は赤虫を食べず、水槽の中のマリモを食べたりしたので、急遽マリモを避難させ、養魚店でスジエビの食べそうな藻を買ってきたりしたが、その後赤虫を好んで食べるようになった。

 赤虫は冷凍してあるので、それを欠片に割って、水槽やバケツに入れてやる。さっそく飛びついてくるのが、ドジョウである。それからスジエビやヤマトヌマエビが動き出す。メダカや他の魚も赤虫が好きなようだ。

 それにしても、妻の動物好きにはおどろく。私は妻のようにこまめに世話を焼く気にはなれない。だだ、その様子を眺めたり監察したりするのは好きだ。ヤマトヌマエビをウイキペディアで調べてみると、こんなことが書いてあった。

<体長はオス3cm、メス4cmほどで、メスの方が大きい。スジエビにくらべると体型は紡錘形に近い。体色は半透明の薄緑色か褐色で、個体によっては背中の真ん中に黄色の細い線が尾まで走る。

 暖流が流れている海に面した、水がきれいな川に生息する。夜になると餌を探して動き出すが、昼間は石の下や積もった落ち葉の中などにひそむ。食性は雑食性で、藻類、小動物、生物の死骸やそれらが分解したデトリタスなど、いろいろなものを食べる。前の2対4本の歩脚の先に小さなハサミがあり、これを使って餌を小さくちぎり、忙しく口に運ぶ動作を繰り返す。また、小さなかたまり状の餌は顎脚と歩脚で抱きこんで食べる>

 ヤマトヌマエビと違って、スジエビは食として好まれるので、琵琶湖だけでも毎年約1,000トンもの漁獲がある。この地方の昔からのおかずの一種類で、今でもスーパーで売っている。スジエビは琵琶湖ばかりでなく、サハリン・エトロフ島・北海道から屋久島まで至るところの湖・池・河川にみられるという。

 なお、水槽の中にはタニシがいて、これが清掃係をつとめてくれている。エビたちも清掃係の一員である。以前はこの水槽のなかに、ヨシノボリもいた。これはインターネットで調べてみると、肉食で獰猛だと書いてあった。そこで、あわててもとの川に返してやったが、愛嬌のある面白い魚だった。

 ちなみに長女の彼氏を、彼の名前にちなんで、私はヨシノボリと呼んでいる。ヨシノボリは今年の春に広島大学を卒業してトヨタに就職した。「お前のヨシノボリは元気か」と訊くと、「ヨシちゃんは、元気だよ」と看護婦をしている24歳の長女が嬉しそうに答える。これは余談である。


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