橋本裕の日記
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本格的に学校がはじまって一週間が過ぎた。といっても、この一週間は正規の授業はなかった。新入生歓迎会や、X線、心電図、聴力検査や教科書の購入、その他、教務部や指導部、保健部からの学校ガイダンス(オリエンテーション)が毎日続く。これはこれで担任にとって目の回る忙しさである。
一昨日はとうとう血圧が160を越えた。ダイエットして10キロ体重を減らして、血圧も10以上落ちて降圧剤を控えていたが、やむなく昨日の朝からこれを復活した。とにかく薬にたよってでも、この急場をしのぐしかない。
昨日給食をたべながら、クラスの女生徒2人に「始業前15分間読書をするぞ」と言ったら、二人とも「私、家から本を持ってくる」と乗り気だった。今年は私が図書がかりなので、北さんを見習って全校生徒向けに「図書館たより」を発行しようと思っている。
さて、4月13日の日記を要約した文章を朝日新聞に投稿したところ、今日の「声」の欄にそれが掲載された。全文をそのまま引用しておこう。
−−−−−愛国心教育は本当に必要か−−−−−
教育基本法改正に関する与党検討会は、教育基本法の中で「愛国心」を「我が国と郷土を愛する」と表現することで合意した。たしかに利己主義がはびこり、社会が荒廃しているため、「愛国心教育」が必要だと考えられている。
しかし、考えてももらいたい。社員をリストラする会社に愛社心を持てと言っても無理な話だ。これとは逆に会社が社員を大切にすれば、社員は自然と会社に感謝と愛着をもつはずだ。
小泉政権は「痛みをともなう改革」を実行し、一握りの勝ち組をつくるために多くの負け組みをつくりだし、深刻な格差社会にした。低所得者が増え、経済的な不平等感が広がった。
安全で住みよい社会にするためには、この勝者優遇政策を変えることだ。国民に「愛国心」を強要したり、近隣諸国を敵視したりして偏狭な愛国心を煽り立てることでもない。こうした精神主義は現状の改善にはならないし、かえって危険である。
日本国民はかって「お国のために死ぬ」ことが美徳とされた。そして無謀な戦争に駆り出された。愛国心が叫ばれるとき、「誰が何のために」それを口にしているのか、冷静に考えるべきだろう。
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