橋本裕の日記
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今日は入学式。どんな生徒たちと巡り会えるのか、すこしどきどきしている。不安と期待のいりまじった複雑な気持だ。今年は3クラスある1年生の担任で、学年主任も兼任しているので、とくに緊張し、胸がときめく。
定時制の担任は以前に8年間連続で経験した。1年生も2回ほど経験している。1年生から4年生まで学年主任として持ち上がったこともあるが、その頃とはずいぶん生徒も学校も変わっているし、私自身もかわっている。また、初心にもどり、がんばるしかない。
私のクラスは男子14人、女子9人で、あわせて23人である。クラスとしてはこのくらいの人数がちょうどよい。定時制高校の生徒は、一人一人それぞれに問題を抱えている場合が多いし、家庭環境も十分でない場合がある。成績面だけではなく、生活面の指導や心のケアも大切になってくる。
何事も初対面の印象が大切である。生徒にも親にも信頼してもらえる教師であるためには、こちらから心を開いていかなければならない。入学式の後のHRや、その後に予定されている保護者との懇談を充実させようと思っている。
私が生徒や親たちに最も語りかけたいことは、「学校は教師と生徒がともに学び、ともに生活する場所だ」ということだ。とくに「ともに生きる」ということが大切ではないかと思っている。お互いがお互いを支え合う中で、人間は生きる勇気や元気をもらい、また与え合うことができる。そうしたことを、私自身の体験談などを交えながら語りたいと思っている。
生徒たちにとって、学校や教室は公共の空間であり、「学びの場所」である。ただの「遊びの空間」やサロンではない。そのことをふまえた上で、教室はそこにくれば心が慰められ、あたためられるような「居場所」であってほしい。そして多くの生徒が学校に居場所を見つけ、人間的に成長して、進級し、卒業してほしい。
私はそのための環境作りや援助をしたい。そして、できればこの学年を4年間もちあがりたいと思っている。4年間で何か心に残る学年にして、私自身も4年後に、この生徒たちと一緒に「学校」を卒業したいと思っている。
今日はその大切なスタートの日だ。とはいえ、あまり力みすぎてもいけない。昨日は生徒用のロッカーを運んでいて、腰を痛めてしまった。そのときは何でもなかったのだが、帰りの電車の中で痛み出した。ゆっくり風呂に浸かり、はやく寝た。さいわい、今朝起きたらよくなっていた。体力は衰えたが、その分を知恵とハートで補いたい。
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