橋本裕の日記
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2003年06月28日(土) 酒と煙草の思い出

 私はタバコは吸わない。酒も余り飲まないから、よほど安上がりにできている。父も弟も酒豪で愛煙家。なのに私だけ酒にも煙草の煙にも弱い。これはどうしたことだろう。突然変異だろうか。

 実は酒は好きである。日本酒ならば、おちょこに3杯。ビールなら、グラスに一杯だけ。これは実にうまい。しかし、グラスに一杯のビールは天国だが、二杯目はそれほどでもない。三杯目は苦痛。四杯目は地獄だ。つまりアルコールの匂いだけでもうほろ酔い気分になれるのだから、これも実に安上がり。

 タバコがおいしいと感じられたのは、3回しかない。一回目は、大学時代にデモに参加して、デモの合間に友人からもらった一本。これは実にうまかった。二回目は雨の中を富士山に登ったとき。途中の山小屋で吸った一本が実にうまかった。天国にいるような気分になれた。

 3番目は、交通事故で死んだ教え子の現場まで長距離ドライブをして、そこでやはり友人からもらって吸ったときの一本。緊張していた心がすこしだけ融けて、元気が出た。花束を路肩において、死んだ教え子の冥福を祈って帰ってきたが、これはとても悲しい一本だった。

 最後に煙草を吸ったのは、12年前の父の通夜の夜だった。親戚の人から一本貰って、外へ出た。父がいつも散歩に行っていた公園のベンチで、その一本をゆっくりすった。その最後の一本はうまくはなかった。それが私の最後の喫煙体験だった。

 私は煙草を買ったことがない。理由は簡単で、本ばかり買っていたので、煙草を買うお金がなかったからだ。おかげで煙草中毒にはならなかったが、本は手放すことができなくなった。煙草は煙になって消えるが、本は私の部屋に蓄積する。東海地震がおこれば、下敷きになって死ぬかも知れない。肺ガンの確率よりもこちらの方が心配だ。

 煙草の害が問題になっているが、アメリカの例などみると何か狂気じみていて恐ろしい。他人に迷惑をかけなければ喫煙は自由なはずである。煙草よりももっと大きな問題がある。それは大気汚染や地球温暖化の問題だ。嫌煙権をいう人は、関心のいくらかをこちらに向けて欲しい。


橋本裕 |MAILHomePage

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